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フジロック(はまったなー音楽~2022年7月後半)

一回もフジロックに行ったことが無い。

トリプルファイヤーというロックバンドの曲で『富士山』という曲がある。ギター一本のかっこいいリフが流れ、バンドが入ってくると、ボーカル吉田靖直さんの開口一番だるそうな声で「一回も富士山に登ったことが無い」という一文で始まる曲である。

富士山には登ったことがある。一合目から登った。一合目から行くとまだ緑の生い茂る様子が見えるので、その変わりようが楽しめると思う。ただ、一般的な五合目からのルートと比べればその分距離が何kmも増えるので体力に自信のある方におすすめ。

さて、フジロックは昔から何となく憧れのようなもの、があった半面、何だか「30代とかで小金を持った人たちが行くのでないか」などという失礼極まりない(というか現実に即していない)感情を抱いていたことも事実である。

しかし、これでもフジロックとは縁があったタチである。

中高と男子校に通い、本当にお世話になったなと思える先生は1人しかいないが、その先生は美術の講師だった。

教員ではなく講師で自由な身だったからこそではあると思うが、授業の中でラーメンズのDVD*1 を観せてくれたり、先生お手製のブルーハーツのMIX CD-Rをじゃんけん大会でプレゼントしてくれた。ちなみにそのMIX CD-Rは私が手にしてしまった。先生からすればブルーハーツもよく知らないような生徒に渡したかっただろうが、それでも欲しかったので自分としては嬉しかった。

*1 第12回公演『ATOM』だった。

自分が高校2年生になる頃だったか、学校の廊下を歩いていると「フジロックDVD鑑賞会」のようなビラが貼られていることに気付いた。クレジットはその美術の先生で、どこかの教室でフジロックの歴史をそのライブ映像と合わせて追っていくDVDを上映するという趣旨だった。

自分は部活があって参加できず、何となく悔しい思いをしていた。それからどういう流れだったか全く覚えていないが、どうしてもそのDVDが観たいと思うようになり、あれは夏休みだったか気付いたら美術準備室に足を運んでいた。奇跡的だったのか計画的だったのか今になっては分からないが、足を運んだ時にはたまたまその先生がいた。

そこで、フジロックの鑑賞会に参加したかったが部活で行けなかったことを伝え、DVDを貸してもらえないでしょうかということを話した。先生は快諾してくれ、さらにミッシェル*2 の話をしたからだったか、貸してくれる日に美術準備室に向かうとミッシェルがフジロックに出演したときのDVDをも貸してくれた。

*2 THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (ミッシェル・ガン・エレファント)というバンドの略称。

その先生とは直近は会えていないものの、今に至るまで関係が続いている。自分にとって世界を広げてくれた人、というのはそうそういなくて、縁とか運命とか何でもいいのだが、そういったもので我々ができていると思うと感慨深い。

7月後半は下のプレイリストの4-6番目です。


4. 椎名純平『未来』

これはYouTubeの動画なしでした。サブスクなりCDなりで聴いてください。

椎名純平……最初聴いた頃は椎名桔平?と勘違いしていたし、何なら椎名林檎のお兄さんらしくビビる。一番最初に聴いたのが山下達郎の『いつか晴れた日に』のカバーで、「何これ?良すぎない?」と思い、オリジナルも聴き進めたらヤバかったの流れです。

ボーカルの感じもストレートなR&B系の空気なんですが、グルーブ最高なのに加えてちょうどよい切なさのメロディセンスというか、コードセンスなのか、それがすごいハマりました。


5. Mime『This Summer』

Mimeはバンドとしては知っていて、でも音源聴いたこと無い、というバンドでした。ボーカルのひかりさんはTokimeki RecordsでPlastic Loveを歌う前にクラブイベントで歌っているところを観たことあるし、脱退したベースの森川祐樹さんもKan Sanoさんのライブ映像で知っていたけど、ですね。そういうこともあります。

でも何でか聴いてたらすげえ気持ちよくてよかったですね。夏だからではないと思いますがこの曲が一番ハマりました。ギターが超いいですね。


6. Kroi『熱海』

Kroiちゃんは初見はSpotifyからだったと思うんですけど、ずっと「超いいな~ファンキーでテクニカルであがるしな~」と好きでした。

それでこの曲もシングルで出たときからやべ~曲出たよ~と思ってました。それでこの間のフジロックの生配信で観まして、Kroi本当にめちゃめちゃよかったんですよね。『Fire Brain』とか首が振れ過ぎて折れるかと思いましたけど、『熱海』もやっぱりよかった。すごい雑だけど、Suchmosがああなって*3 悲しんでいる人とかにも刺さるんじゃないかと思います。というかマジで売れるんじゃないかな。

*3 悪い意味ではなく、残念な意味で。



それではこんなもんで。

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