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田舎で出会った動物たち② ~侵入経路の推理~

2020年の夏は過ぎました。近所で2匹ほどアライグマが捕獲されたと聞いてから姿も見かけなくなりました。すっかり近所からアライグマはいなくなったと思っていました。そんな中、2021年の5月末にから小郡市に完全移住をすることになりました。それから半月弱が過ぎた6月下旬になりました。

いつも通りに布団を敷いて寝ていましたのですが、深夜3時を過ぎたことのことです。天井からカツカツカツカツと音が聞こえてきて目を覚ました。それからゴトリと音がして、今後はトットットットッという音が聞こえました。

「天井を何かが歩いてる!」と思いました。ネズミにしては足音が大きいです。過去の記憶から「もしかしたらアライグマかもしれない!」と思いました。部屋の照明を付けて、ドアを開けて天井を覗ける場所から上を見たところ、ちょうどアライグマの方も僕の方を見下ろしていて目が合ってしまいました。

それから天井を叩いてアライグマを追い出しました。下から叩いては、上からドタドタという足音が聞こえて移動する。また足音が止まった辺を下から叩いては、上からドタドタという足音が聞こえて移動する。約10分くらい続けたでしょうか。どこを叩いても足音が聞こえなくなりました。どうやら天井から出ていったようです。

ほっとしましたが「どこからアライグマは屋根に登ったんだろう?」という疑問が残りました。

翌日の夕方家屋の周囲を周りながら、アライグマが屋根に登れそうな場所の検分をしました。壁はトタンを被せているので手足が滑って登れないと思います。カーポートも脚の部分をつたって屋根まで登るのは難しいと思います。

一つ気になったのは足音です。

最初に聞こえた音は「カツカツ」でした。それから「ゴトリ」という音がしてから、「トットッ」に変わりました。これらから察するに最初の「カツカツ」という音は、木ではなく瓦の上を歩く音のようです。それから藁に被せたトタンの隙間から「ゴトリ」と音を立てて屋内に入ってきた音がして、天井の木の板を歩く「トットッ」という音に変わったようです。それと枕を北向きにして寝ていたのですが、どうも上の方から。北向きの方から音が近づいて来たように感じました。

もしかしたらアライグマは北側の大木によじ登り、そこから枝をつたって屋根の飛び降りて、北側の瓦を歩いてトタンの隙間から忍び込み天井に侵入してきたのかもしれません。

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写真の赤丸をつけた枝から屋根に向かって飛び降りたという説しか侵入経路は思いつきませんでした。

2日後。アライグマの捕獲用の罠をしかけました。檻をかって中にパンを入れました。仮に捕獲できたとしても、撲殺するのか、土に埋めるのか、檻のまま川に流してしまうのか、どう殺処分するのかは決めていませんでした。2日ほど置いたままにしましたが捕獲はできませんでした。

ただ3日後には、罠を撤去することになりました。

その原因は「カラス」です。

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