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保護者が病気の時の未就学児の預け先

がん発症時の年齢によっては、小さいお子さんがいらっしゃる方も多いはず。また、妊娠中にがんがわかる方もいらっしゃるのではないでしょうか。その場合、子どもの預け先としては保育所などがありますが、生後すぐ、特に生後57日(2か月)未満の場合、子どもの預け先は極端に限られてしまいます。以下、2023年10月時点で私が調べた情報ですが、参考に記させていただきます。
※お問い合わせ先は、お住まいの自治体の子ども課、保健所・保健センターなど(事業によって異なります)。通院先の病院の患者支援センターやがん相談支援センターなどに相談しておくと保健所・保健センターなどに情報提供してもらえる場合も。


〈乳児院等のショートステイ〉

・保護者の入院、出産、冠婚葬祭などで利用することができる。ただし、乳児院がいっぱいのこともあり、その場合は里親さんへの預かりになる自治体もある。
・生後すぐ〜就学前、原則7日間、延長も場合によっては有
・18歳未満の子どもが対象となるショートステイ(児童養護施設)もある

〈産前・産後ケア事業〉

・自治体によっては、産前・産後の支援事業がある場合もあり(ヘルパー派遣、産後の宿泊・通所ケアなど)*お母さんの「補助」しかできない場合もあるが、自治体の担当者とよく相談するとミルク作り等もしてもらえる場合も。
・産後ケア事業をやっている病院であれば、手術時の入院と併せて産後ケアを受けられる場合も(病院で赤ちゃんを預かってくれる)。
・民間の宿泊施設も都心部にはあるが、その場合、かなりの金額がする。

〈認可保育所〉

・保育所によって受入れの月齢が異なる。最短で生後57日以上での受け入れをしている保育所も。申込時、保護者の「疾病・けが・障害」の枠がある。途中入園有。ただし、保育所激戦区で抗がん剤治療などで「通院」の場合は「就労」よりポイントが低くなる場合も。その場合は、「申立書」を書けないか相談。自治体によってはパートなどもしていればその条件と合算してくれるところも。
・できれば入園の前に見学に行っておくと良い(見ることができれば、保育士さんの雰囲気、聞ければ、感染症が流行った時に教えていただけるか、布団は持ち帰りか等)
・感染症への感染が心配だが、預け先があると通院等の際にとても助かる。
・その他、一時保育、緊急保育、リフレッシュ保育、病児・病後児保育あり(ただし、受け入れ月齢については要確認)

〈民間のベビーシッター/認可外保育園〉

・民間のベビーシッター業者&認可外保育園は、値段も質も対応時間も様々。生後57日未満でも受入れ可能なところもあり。
・病児の対応・当日対応が可能なベビーシッターもある
・ベビーシッターについては、職場によっては補助券がある場合も。自治体が事業委託している業者や(公社)全国保育サービス協会の正会員の事業所であればある程度は信頼できると思われる。育児のみを依頼するか、家事も依頼するかによって値段も変わることが多い(夜間対応のベビーシッターサービスも事業者によってはあり)。

〈ファミリーサポートやNPOの一時預かり〉

・ファミリーサポートは、地域の会員(講習を受講済)同士で子どもを預けたり、預かったりするネットワーク。生後57日以上のことが多い。
・地域のNPOでの一時預かりがある地域も。

〈NPOによる補助事業〉

・認定NPO法人 J.POSH(日本乳がんピンクリボン運動)によるシッターサポートプログラム(月1万円、上限6万円)
→乳幼児を育てながら、抗がん剤治療、あるいは放射線治療を受けられている乳がん患者さんのために、お子さんの一時保育を依頼するため等に係る費用の一部を補助する事業(ウェブサイトより)※保育園や幼稚園に通っていないお子さん

※個人的には、都市部限定になりますが、保育所+信頼できる民間のベビーシッター業者さんを知っておくことがとても支えになりました。子どもの支援は多岐にわたり、自治体のご担当の方でも担当課ごとで他の課の事業は知らないことも多いので、関連する部署に直接聞いていく方が確実です。

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