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6月定例会最終日の出来事(その1)

6月1日に開会した令和5年所沢市議会第2回定例会は、会期を1日延長の上、6月24日をもって閉会しました。定例会の最終盤に議員提出議案として「藤本正人市長に対し反省を求める決議について」が賛成多数で可決されるという一幕がありました。そこで、時系列的に経緯を振り返ってみたいと思います。


◇ 6月1日(木)定例会開会

 本会議において、一般会計補正予算をはじめとする市長提出議案について、各担当者からの説明がありました。

◆ 6月2日(金)議案調査日

 6月1日の本会議散会後から2日にかけて、会派ごとに市長提出議案について、レクチャー(いわゆる“レク”)が行われました。なお、私が代表を務めている会派「さきがけ」の3名と参政党の議員1名(以下「当該議員」といいます)は執行部の負担軽減のため、一緒にレクを行っています。

一般会計補正予算(議案第43号)の中には、「新型コロナウイルスワクチン接種事業」に係る予算も含まれており、レクの際には当該議員からこの事業に関する発言もあったと記憶しています。

新型コロナウイルスワクチン接種事業

◆ 6月5日(月)議案質疑通告締切(正午)

6月8日の本会議において議案質疑を行う場合、正午までに「議案質疑通告書」を議会事務局に提出する必要があることから、私を含む所属会派2名の議員はルールにしたがい通告を行いました。しかしながら、当該議員はなぜかそれを失念していたようでした。

ちなみに、自身が所属する委員会に付託される議案について、本会議で質疑を行うことはできないことになっています。そのため、上記の補正予算については予算常任委員会に付託されるため、当該議員のように同委員会に所属していない議員が質疑を行いたい場合、本会議において行う必要があります。

◇ 6月8日(木)本会議(議案質疑)

◇ 6月9日(金)各常任委員会審査

◆ 6月16日(金)本会議

各常任委員長から6月9日の委員会審査の経過と結果について報告がありました。その際、当該議員から予算常任委員長に対し、質疑がありました。当該質疑については、以下の画像をクリックするとご覧いただけます(6 : 22 あたりから)。

上記動画 6:22~当該部分

なお、委員長は各委員会のいわば進行役にすぎず、議案の内容そのものについて評価したり、個人的見解を述べたりする立場にはありません。そのため、私も事前に当該議員から委員長報告に対する質疑を行いたい旨の話を耳にしていたことから、「内容的にかなり上手に聞かないと意味のない質疑になってしまう」旨の助言を直接本人にもさせていただきました(暗に止めた方が無難と示唆しました)。それぞれの議員には発言する権利があり、その内容も本人が責任を負うべきものですが、結果的に本人にとっても無意味な質疑になってしまったと私は受け止めました。

その後、本会議休憩中に議会運営委員会(以下「議運」といいます)が開かれ、討論通告者の報告採決方法の確認が行われました。議運に委員を出している会派はその場で討論通告者を報告すれば事足りますが、議運に出席していない一人会派などの議員の場合は事前に議会事務局に報告する必要があります。当該議員はこの手続を怠っていたため、結果として議案第43号に対する反対討論を行うことはできないことになりました。そのため、当該議案は委員会において全会一致で可決していたことから、採決方法も簡易採決になることが決定しました。

議会運営委員会 会議録より(令和5年6月16日)

「簡易採決」の場合、議場に出席している議員は当該議案に賛成の立場であるということを意味します。そのため、本会議が再開されるまでの間、私を含む複数の議員から当該議員に対し、採決の際に議場から「退席」するという方法があることを説明しました。

本会議が再開される直前、秘書室職員が議場内の議席に座っていた当該議員に対し、一片の紙を渡すという予期せぬ出来事が発生しました。私は当該議員の真後ろに座っていたため、その様子は目撃していましたが、その紙に書かれている詳しい内容まで確認できませんでした。

あらかじめ通告のあった2名の討論後、当該議員は挙手の上議長に発言を求め、「議案第43号に反対なので、討論した上で採決してください」との旨の発言をしましたが、議長は「議会運営委員会にてその内容についてはすでに決定しています。ご了承願います」としてそのまま議事を進めました。このやりとりについては、以下の画像をクリックするとご覧いただけます(15 : 05 あたりから)。

上記動画 15:05~該当部分


当該議員は議案第43号の採決の際、議場から退席し、採決には加わりませんでした。

以上が私が知り得る範囲における6月16日までの経緯になります。

(その2)に続きます

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