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スポーツフランチャイズのあり方 #18

インターネットで地方が便利になる。実際にそう思っていた人も少なくなかったはず。だが、現状は都心部への集中に歯止めが掛かっていない。

これに反して都心部への集中がうまくいかない例外がスポーツのフランチャイズである。南海ホークスは福岡へ、阪急ブレーブスは神戸へ、日本ハムは北海道へ拠点を移し成功している。サッカーも同じ都市部に2つ以上のチームが存在するのはあまり有利に働いていない。

地方を活性化するためにスポーツフランチャイズが必要なのではなく、もはやスポーツフランチャイズを中心としたコンテンツの作り込みが必要なのである。欧米ではもう始まっているが、サッカースタジアムを改修する際にはショッピングモールが併設される。クラブも観客動員数の増加を狙い選手の補強をはかりたいし、市政も街の活性化をより強めたい。スタジアムへ向かう列車やバスなどの公共機関の乗り入れを積極的に行うのが当たり前である。内田選手が所属するシャルケではゲームのある日はスタジアムへの運賃は無料である。そこで買い物を楽しんだり、ゲームを見たりするのである。

プロスポーツのフランチャイズはよりローカルであればあるほどチームへの愛着が増す特色がある。これを勝ち負けだけのつまらない世界に閉じ込めてしまうにはあまりにもったいない。ここから世界へ飛び出す人材が誕生すれば、特定の地域だけではなく、全部のフランチャイズに波及する。より地元チームへ協力する姿勢が生まれる。

都心部から切り離された場所で巨大なマーケットを作り出せるスポーツフランチャイズのあり方を、もう一度再定義していくのは日本経済にとってもプラスしかないだろう。

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