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次の技術委員長は誰? 後編 #27

今回あっけない幕切れとなった男子サッカーは監督ごとに内容が変わる。前回大会の岡田ジャパンのように本大会だけ別のサッカーになる場合もある。だが、女子のサッカーは監督が替わっても基本的にショートバスをつなぐサッカーが徹底している。その中で監督の特徴が出てくるのである。

このショートパスをつなぐ女子のサッカーはどのカテゴリーにおいても同じである。これから先、女子サッカーは女性監督に移り変わっていくと思われるが、それでもこのスタイルは継承されていくだろう。これから先も女子サッカーは絶対に負けられない戦いが延々と続くからである。周り道をしている時間はない。日本の特徴を生かした結果の出やすいサッカーをより磨いていくのである。

Jリーグは下部組織の義務付けは行っているが、女子サッカーまでは義務付けていない。自分たちが結果を残し続け、競技者を増やしチームを増やしていく土台作りはまだ始まったばかりだ。ワールドカップの優勝が女子サッカーの活性化のほんの起爆剤にしかならないのが現実である。

では、これらの取り組み方は本当に競技者たちの役割だろうか。選手たちの負担が大きすぎないだろうか。少なくとも現状から判断すれば、すべて現場まかせである。いい意味の現場まかせではなく、役割分担が行われていないだけである。

選手や監督はワールドカップ優勝、オリンピック準優勝という結果を残した。これ以上の結果を残せる期間はそれほど長くないだろう。ワールドカップ優勝から3年が過ぎた。女子のサッカー人気が少しでもかげりを見せれば、協会の人たちはまた現場に結果を求めてくるだろう。代表監督の継続の取り決めさえ明確に打ち出せない人たちが、他の何か新しい取り組みを見つけられるとは到底思えないからである。

代表監督の更迭は1997年が最後である。

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