1/17日記

喫茶店に来たので橋爪さんの「微差の生活」を読む。リュックの中でからまったケーブルをごにょごにょ探っていたら帯がやぶれてしまい、そのままだと読みにくかったので表紙裏にはさんだ。帯はできるだけそのままにしたいのに、いつもぼろぼろにしてしまう。昔は帯専用のカゴをもっていたのをおもいだす。どれがどの巻のかわからんくなるので良くない気がする。

p13 ライフ・イズ・オールナイトの背中にはフェンスの錆がざらついている
p101 抱きあえば崖の端みたく狂おしいきみは古着のにおいをさせて

がすごい好きだな。抱きあえば~の上の句すごい。先に短歌を読んでその日の日記を読んでみたり、全然ばらばらに読んでいる。しばらく本を読むのが億劫になって自信もなくなっているので、1ページに1日分という短さと橋爪さんの文章・短歌の良さがすっと馴染んできてたすかる。適当に開いたり、この日はあたしこれしてたなという日を開いて読むとたのしい。
腰を据えて読むぞ!とおもって読まないとなにも入ってこないので、最近勇気を出してはいったらとっても良かった喫茶店に衝動で来た。バスが1時間に1本しかないので化粧もせず乗る。今日は妹が塾で夕飯の面倒をみるようたのまれていたのと、妹が家にいてくれ、そうじゃないなら付いていく、という感じだったからなやんでたけど、友だちと薬局にいくというのでおこづかいをあげると満足してくれたので時間が迫っていた5時前のバスに乗った。最近家の近くに出来た、離れているあいだにできたし知らんけど、それが近場の娯楽になった。薬局の向かいにコンビニもあるから妹と夜散歩のついでに遊びにいくこともある。家の周りは完全な住宅街で、徒歩30分の薬局とコンビニが一番近い。こういうことが学生のころはゆるせなかったなとおもう。せまくて窮屈なのは、どこにいってもさほど変わらないことに気がついたのは大学生のうちに3回引っ越してからだった、ような気もする。こっちに戻ってきて諦めてからなのかも。とにかく、たくさん移動したあとだった、これからも移動するしかないんだろうけれど。
昨日の夜は多分3時くらいまで売れうつを読んでいた。1回読み返してやっと設定を思い出して、そのあと3回くらい読んでやっと伏線と内容がわかった。最新話は初読で、ちょっと泣いた。夕方ちかくになって起きて、結局今もねむい。
1週間くらい前のメモに、登場人物のしぐさを想像できなくなったのが、ずっと続くのかもしれないと思うとこわい、とかいてかいてあって、ほんとうにそうだなあ、こわいなあと思いつつも不意打ちの漫画ならいけたのですこし安心する。内容も、肌感覚でわかるとこがあって頭に入ってきやすかった。1話が思いがけずこういう導入だったんだ、と驚く。これならいいなあ。
鬱の本とかにも、長い文章が読めないと書いてあったので、しばらくは焦らずやっていこうとおもう。
ここにくるとすごいトイレいきたくなる。なんで?
あといまだにぼっとんなの、話したら母親がめちゃくちゃびっくりしていた。職場でもちょっとした話題になったらしい。
通路でヨコハマ買い出し紀行を発見して2度見。ありそうだもんな。あるか。13、14巻を手にとってぱらぱらめくる。いいなー。でっかい栗ってどのへんだっけ。
コーヒーのおかわりをもらう。
売れうつをすこし読みかえす。いろいろ思うけど内容があたまからこぼれていく。好きなシーンをいくつかみた。表情について言語化してみて気を逸らす。前後がわからないからあまり感動してこない。いいんだけどね...
よく音楽を聴くようになった。文章を書きたいときはamazarashiの祈りを流す。この曲を聴きながら文章が久しぶりに書けたので、パブロフ的に聴いてしまう。元気でるし。年末の同窓会でなかよくなった友だちがSuiseiNonobaZのライブに申し込んでくれたので、うれしい。さっき当たったと連絡がきたので、あたしも急いで支払いをすませた。

昨日歯医者さんで治療したところが、ずっと歯医者さんの味しててきもちわるい。こんなに励まされるのか?ってくらいはげまされたな、昨日も。
おばあちゃんちによって顔見て帰ろうかと思ったけど、煙草くさいからやめとこう。もうわたしたち兄妹が気にかけていかねば、という出来事があったので兄もしきりに行くようになった。小さい頃の思い出はほとんど祖父母のもとにある。希死念慮のなかで鎖のようにつきまとった心配事は、いつも祖母についてだった。愛情の実感は祖母がくれた。
だれかにとって価値のあることは、まだできないだろうな。今後もできないような気がする。母親と夜中に飲んでたときに「あのとき行きたがってたところに行かせてあげればよかった」と言われて泣いてしまった。今も書きながら涙目になっちゃった。ほろ苦い苛立ちと、こういうときに甘えられたら違いそう、とだけ。4年間の、あたしですら驚いたつらさと、受け止めないための諦観と、もうひどいのか分からない病状。卒業できたらなあと未だにぼんやりおもう。苦しいからやめよう。大学は、今から行ってもいいと言われた。恵まれた環境にいるのかもしれない。むずかしい。日常はすこしずつしか進まないのに、こういう決断があまりにも今後に影響をおよぼすのが、いまだに納得いってない。フリーターでもなんとかなるとわかってからはまだ楽になった。
気づいたら2時間近くいる。感情が凪いでるとあんまり書くことがない。日記に伏線はないから、いっぱい書いても仕方ない気持ちになってくる。短歌が書けたらな。詩が書ければ、満足いくような詩が、書けたらどんなに落ち着くだろう。

メニューを見たらビールがあったので、閉店時間を聞いてビールを頼もうか悩む。売れうつ読んだらお酒が飲みたくてたまらない感覚を思い出した。あんま良くないひっぱられ方であそぼうとしてる。最近は楽しむ方法というか、飲酒の平衡感覚みたいなのがわかってきたはず。「ゆっくりしいや」とマスターに言われたので安心。

結局グルメマンガをめくってたらお腹が空きすぎたので、ばあちゃんちに寄る。じいちゃんはもう寝ていた。夕飯の残りのお揚げとだいこんのたいたんをあたためてもらう。おつけものとなます。いちご3粒と金柑がでてきた。バスで帰る。
バスには人が並んでいて、これは座れないかと残念がっていたら案外人がすいすい吸い込まれていった。バスはおおきい。

歯医者さんの味がずっとしていてちょっと吐きそうですらある。歯医者さんは優しいけど治療が手術?大工?みたいでめちゃくちゃ怖い。急に頭を振ったりしたらやばいんじゃないかと妄想して手を組んでぎゅっと握る。い、痛いですか…と尋ねてから、毎回丁寧に説明してくれる。ありがとう。おいしい薬とかないのかなあ。


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