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揺れる池袋、震える豊島区

西武百貨店池袋本店のヨドバシ出店問題


 12月16日に「Merkmal(メルクマール)」(メディア・ヴァーグ)で配信された“西武池袋「ヨドバシ出店反対」 豊島区長の決意にひそむ“来春任期満了”という焦燥感”は、20年以上にわたって池袋駅周辺や豊島区政を取材してきた事実や見解を記した。

 現在、西武百貨店池袋本店はアメリカ・投資ファンドのフォートレスとヨドバシ連合の手に渡っている。そのため、西武池袋本店にヨドバシカメラが出店するとの噂も絶えない。

 そうした内容はリンク先の記事をを読んでいただくとして、メルクマールは交通を主眼としたウェブニュースサイトであるため、記事もLRT(鉄道)やグリーン大通り(道路)に軸足を置きながら解説している。

 しかし、池袋のまち全体を交通という視点から説明することはできない。そうしたところ、幸いにも「AMEBA PRIME」から「12月19日の番組で池袋の問題を取り上げたいから、出演してくれないか?」とのオファーを受けた。

 これ幸いとばかりに承諾し、記事では書き切れなかった部分にも言及しようと考えた。結論から言うと、触れたいと思っていた部分にはまったく言及できなかった。時間が足りなかったことも一因だが、何よりも自分の能力不足である。

 この問題に対してのネットの賛否を見る限り、豊島区長のヨドバシ出店に反対を疑問視する声が強い。また、池袋駅前にはビックカメラやヤマダデンキといった家電量販店が軒を連ねている。

 そのため、豊島区長はビックカメラに便宜を図るために反対しているのではないか?との憶測も飛ぶ。このあたりの事情も記事では触れているが、交通という視点以外から記事で触れていない部分にも解説しておきたい。

 出演した番組は生放送で、事前に私と木下斉さんの2人が専門家枠として出演することが伝えられていた。木下さんとは直接的な面識はないが、ザハ・ハディドの国立競技場問題が話題を振りまいていた頃に、建築学会のシンポジウムにパネラーとして登壇していたのを見に行ったことがある。

 また、早稲田の商店街再生を学生時代から取り組んできたという話も別のシンポジウムで聞いている。それらの話を聞いて、行政には辛い人というのは認識していた。構成上、今回の番組は私が豊島区の代弁者のような立ち位置になった。

豊島区が目指した池袋駅東口の未来図

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