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東京瘋癲酔人随筆

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16歳のとき、作家、吉行淳之介のエッセイにあった「酒場は男の学校だ」という言葉に出会い、なんだか「わかった気」になり、思春期特有の焦りから、そのまま近所のスナックに行って、幾星霜…
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2024年1月の記事一覧

私たちは、いらないのか

 某日、初回の店に行く。  遊び仲間と歌舞伎町で飯を食ったあと、当然「では、キャバでも」…

尾川安吾
9か月前
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OJT担当

 私は、キャバクラで怒らないことにしている。灰皿が吸い殻でいっぱいになっても、グラスの酒…

尾川安吾
9か月前
3

名刺を作る

 指名嬢に名刺を作ってあげたことがある。  名刺は、お店に業者が来て、パンフレットを見な…

尾川安吾
10か月前

夕暮れ同伴時

 私は、同伴が好きだ。  キャバクラには一人で行くことが多い。一人:友人:接待で客と=2…

尾川安吾
10か月前
4

地元

 地元は、私鉄沿線の街。この看板はその地元にあるキャバクラである。  私鉄沿線のキャバク…

尾川安吾
10か月前
2

そそられる心 萎える心

肌が、信じられないほど、綺麗である。 そっと触れると、その感触も素晴らしい。 大きくカーブ…

尾川安吾
10か月前
3

君の気持ちがわからないわけじゃない

 キャストの気持ちがわかる時期である。  何を言いたいかといえば、忘年会シーズンで連日参加しているが、私の場合、忘年会=接待であり、毎日「接客」であり、その状態がキャストと一緒なので彼女たちの気持ちがわかるような気がする、という時期なのだ。  まず、食事をする。キャストでいえば同伴である。この同伴の時から既に接客は始まっており、客のご機嫌を伺い、特に初めて接待する客の場合は飲み方の好み(静かな店か騒げる店か)や女の子の好みを探る場所となる。きちんとヒアリングした上で、そのニ