キャプチャ2

Treasure Data PLAZMA Day2

神田明神パワーもらい

朝一番に行って、実行委員会の皆様に混ぜてもらって神田明神のご祈祷をいただいた。かしこみかしこみっていうフレーズがものすごく頭に残っています。笑ってはいけないってほんとダメなんだよなー俺。
2日目はすみません。自分の出番や自社の出番もあって、メモできたのは一橋大学の藤川先生のキーノートのみです。が、めちゃくちゃ面白かったですし、いまの状況を的確に把握されていると感動しました。

価値づくりのレンズ:ポスト・デジタル時代の経営論理

藤川 佳則 一橋大学
副学長補佐(国際交流)一橋ビジネススクール
国際企業戦略専攻 MBAプログラム・ディレクター&准教授

サービスマネジメントという分野が経営学にあるということを知ってる?
世界全体をサービスの観点からみるとどう見えるかという分野である。2014年代に入ってから若い世代を中心に、元は「モノづくり」に対応して「サービス」という概念だったものが、今は全てのビジネスにサービスマネジメントは適用される。これらを背景から見て行く。

デジタルディスラプション
何が何を破壊する?”かを考えることは大切

一台も車持ってないし一こも在庫もないし一戸の不動産ももっていないが価値づくりという視点で考えて言ったときに新しい価値がうまれているということ。
何が何を破壊しているのかとういうこと

UBERがタクシー会社を壊したわけではない。アンフェアな運賃コントロールや制限を壊したのだ。
Appleは音楽業界を壊したのではない。1曲聞きたいためにフルアルバムを強制的に買わせられることを壊したのだ。・・・
テクノロジーそのものはディスラプターではない。どんなビジネスにせよ、顧客中心に考えていないことが最大脅威なのだ。

価値づくりのレンズ|慣れ親しんできたレンズ(Value chainモデル)
もしもあなたがタクシービジネスをやろうと思ったら、車両を保有し、従業員を保有、メンテナンスし、お客様を乗せる。そこで対価を発生させ価値交換する瞬間まで。そこでバリューチェーンが終わり。これは1985年のフレームワークである。
レンズをかけっぱなしになっていて、見えなくなっていないか
  
価値を作るのは企業であるというのがこの時代。お客様の手に渡ったら価値は終わり空白。この先に消費が起こっているのにそこに目を当てられない。
FBのように自身は何のコンテンツも持たずにお客さんがコンテンツを作っていることなどは当てはまらない。今までのお客様に渡ったその先、空白の部分で物事がおこる。5Forceもそう、マクロ経済学の競争原理にせよ「消費」「消費者」という既存のフレームワークでは通用しない。  
私たちの周りで起こっていることは、マージナルコストがゼロになって行っている。既存の経済学や経営学では成り立たないことが起こってきている。
新しい時代の価値づくりを見ていかなければならない。
  
 地球規模でおきている
3つで表す。
SHIFT・・・世界経済のサービス化
MELT・・・既存の業界定義が解けてなくなっている
TILT・・・世界経済は北緯31度の北から南へ

アフターデジタルという流れ。いま皆さんが欠けてるレンズはポストデジタル仕様になっているだろうか。

リアルにデジタルが掛け合わせるのではなくリアルはデジタルの一部に内包されている。
アナログカメラからデジタルカメラにかわったこと
デジタルカメラがiphoneにおきかわったこと
後者のスピードの速さとスケールは凄まじい。
デバイスがデバイスの置き換えられることの10倍のスピードで写真を撮ることは増えていった。一日1200Birionnの写真が撮られるようになっている。


人類がうまれてからのデータ量5EB
2010年時点でそれは2日で超えられる。2019年では2時間にもなろうとしている。でデジタルが当たり前の時代とは。

デジタルネイティブの1歳児の動画
A magazine is an ipad that does not work

彼女にとって、紙の雑誌は壊れたiPadである。デジタルが先でそのあとにアナログデジタルが先でそのあとにアナログという世代。
マズローの5段階欲求も更新しなければいけない

世界経済のサービス化
高度化すると第一次産業中心から第二次、第三次になっていくのは必然の流れ。
MELT
Appleって何業?Fujitsuって何業?ものからサービスになっている
サッカーボールのIoTにより、Adidasはサービス業も始めた。
逆にサービスのモノ化もあるGoogleグラスやEchoもハードウェアドリブンのサービス企業がそうだ。
 
TILT
 The World is flatといわれたが、ついに中間層の数が貧困層を上回るという今までにない体験。

どんなレンズをかけていく 価値づくりのこれまでとこれから

LENS1・・・GDL・・・ グッズドミナントロジック
 モノサービス化。企業が価値を創造するもの。
LENS2・・・SDL・・・サービスドミナントロジック
 モノサービス化。企業と顧客が価値を共創。
LENS3・・・MSP・・・マルチサイドプラットフォーム
 価値共創の相手を複数に。価値獲得の相手も複数に(Co-Creation)

これまでのれんず1レンズ2

レンズ1
 モノを定義してモノじゃないものをサービスにするという考え方
 第一次、第二次、第三次という考え方 第三次産業の定義はない。
 第一と第二次の定義はあり、それ以外を第三次と言う。それ以外が8割なのにこのままでいいのか。
 
レンズ2
 全部サービスであるとすればいい
 モノを伴うサービスとモノを伴わないサービスといっている
 
レンズ1
 バリューチェーンはお客様に価値を提供して購買で終わり。
 価値を消費する。”交換価値”という価値の考え方。ここでは交換価値を最大化することが戦略になる。
  
レンズ2
 価値づくりは買うところで終わっていない。価値を共創している。
 IOTボールと同じ。蹴ればければ蹴るほど価値が生まれる。
 ”使用価値”という考え方。(Value in Use) 企業だけではできない。
 
どんなビジネスもレンズ1を考えることもレンズ2を考えることもできる。
レンズ1だとテレビの天気予報・・・気象庁のデータを使ったお知らせ
レンズ2だとweather News・・・ユーザー投稿によりより精度を上げる
 
レンズ1は企業が一方的に作りこむ価値生産
レンズ2は企業と顧客がともに作り出す価値競争
レンズ3二つの異なる顧客サイドをまきこむプラットフォーム
 AirBのような形。プラットフォーム。宿泊や飲食総客をするとか、マルチサイドに展開できる。
  
レンズ3は価値創造の選択肢を複数化し
複数の顧客グループ間のインタラクションを可能にすることによって価値創造を図る
  
LIFE Strawの事例
汚い水を浄化できるストロー。99,99999%のバクテリア除去。
 <レンズ1で見たケース>
1本2500円で販売する。
どんな人に売るか。キャンプ、自衛隊、災害など限定的でニッチ販売にしかならない。
<レンズ2で見たケース>
このストローを必要とする水道の整備されていない環境下にすむ人は10億人いる。レンズ1をかけているとこの人たちは買うことができないから事業にならないと判断されてしまう。
  アフリカのケニア。水は遠くから運んだ泥水。木を切って煮沸消毒をして利用している。このストローがあれば1家族が3年、水を汲みに行って煮沸しなくていい=木を切らなくてよくなる。無料で配った。これによって二酸化炭素を低減した。
このストーリーを国連やEUに持っていき認証してもらった。これにより二酸化炭素排出権の販売クレジットを一般企業に売ることができる。環境だけでなく支援をしている、プレミアムを払ってでもこのカーボンセットを買いたいという企業が生まれる。
国際ー民間企業ー利用者とのビジネスになる。レンズをかけるとできるビジネスである。
  
価値連鎖 価値星座
バリューチェーンという考え方をやめないか。
 1アクターとしての企業 使用価値
 1アクターとしての顧客 使用価値

それぞれを価値創造者、連鎖と考えていくとBtoBとかCtoCとか関係ない。夜空を見上げて星をつなぐかのように無数の資源をつなぐことができる。
  
無意識95%
私たちの行動や知識も意識5%無意識95%である。意識下は氷山の一角に過ぎない。ポストデジタルの時代 膨大な無意識がデータになる。
価値づくりの連鎖は意図しないところにある。そのためには鋭い観察が必要なのだ。

     
     
 
 

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