アニメと出会い

2023.04.03

4/2放送の関ジャムを観測
バンプの藤くんが喋っていた。
BUMP OF CHICKENは活動歴27何の邦楽ロックバンドである。
有名アニメタイトルへの楽曲提供も多い。

今回特集にあたり、様々なアーティストから「BUMP OF CHICKENとの思い出」を聞いた結果、
マカロニえんぴつのはっとりは「sailing day」を「小さい頃、『ワンピース』の主題歌で好きになった曲」と、
バウンディは「友達の唄」を「『ドラえもん』を見てる中、この曲が流れた時、心からこれを超える曲を作ってみたいと思った」と語った(放送されたアンケート内容では)。
勿論これが全てではない。全てではないが、確かにあるのだ。
どちらもアニメ主題歌である。

アニメはまだ何者でもない子供たちが、1番最初に出会う娯楽となる場合が多い。
そこにはデザインがあり、音楽があり、声優がいて、絵を描く人がいる。
それを取りまとめるプロデューサーがいて、監督がいるのだ。
そして物語には無限に働く人が出てくる。
ガンダムのメカニック、炎炎の消防隊は消防士、名探偵コナンには警察官、プリキュアには学校の先生、etc…

幼い彼らは"アニメで出会った"BUMP OF CHICKENの楽曲に惹かれて今に至った。
それは、ただバンプの曲が良かっただけでは成り立たない。子供たちの胸を打つためにシーンのつながりが正しく、シナリオが完璧で、演者が全力で挑み、絵が美しく、それらを実現するために監督が奔走し、プロデューサーが充分な資金を集めて来なくてはならない。
それで初めてバンプの曲が「正しく」価値を発揮する。
それで初めて「よい」作品ができるのだ。
アニメを作る者たちは事の重大さを理解して、気を引き締めて作業に当たらなくてはならない。
だからアニメは大変で楽しいのだ。


あ、ちなみに「よくない」作品は途中で子供が飽きる。
だから見せ場にどんな素敵な曲を当てたところでもう子供は見ていない。その作品で「出会う」ことは無い。
オガワはこの放送を見て、子供にアニメが正しく届いた事を担保されたと確信して泣いた。
そんな幸せなことはないのだ。そんな幸せなことはないのだ。