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桜のせん定 2024年3月9日up

(2024年3月9日up)弱り切った桜を回復させるため「頂芽優勢」、つまり真っすぐに立つ1本の枝では先端の芽から伸びる枝がもっとも強い成長を示し、側芽や側枝では成長が抑えられるという性質を利用します。
この写真は剪定の例ですが「立枝」が1本見られます。普通は「むだにながいえだ」(徒長枝)として切られる枝ですが残しています。また下垂枝についても斜め上に枝をつくるようにします。
写真の枯死木の方は高いところが枯れて危険になったので伐採しました。切断面を見ると木材腐朽菌いわゆるキノコ菌が樹皮部分から入り中心部に向かって中を腐らせ、時間をおいてカミキリムシが食害、徐々に木の強度を下げていったと考えられます。


(2023年5月27日up)今日は夏季剪定についてです。冬場と違ってこの時期に剪定を行うと切り口から水があふれだして傷が治りにくくなります。また病原菌も入りやすくなります。しかし、繁茂しすぎて風通しが悪いのも問題です。特に怖いのがコスカシバです。そこに卵を産み付け、その幼虫が穿孔して幹の中を食い荒らし、桜の寿命を短くしてしまうのです。写真①②③参照。
5~6月は夏季剪定の時期です。害虫退治(「病害虫防除」の項参照)とセットでひこ生え(根萌芽)と枝の分岐点にある幹萌芽、胴吹き枝などを剪定しましょう。

③被害の様子(初期段階)とコスカシバ幼虫。5月現在。
②切除後のアップ写真。茂みをつくってしまうと虫が卵を産んでも天敵から攻撃されにくくなり、穿孔して中を食い荒らしてしまうのです。右側が孔を開けられ組織が死んでしまっています。コスカシバ被害の一例。
①ひこ生え。ある年に剪定が遅れ、すっかり出るクセがついてしまった。


(2022年12月18日up)11月24日に行った剪定ですが、植樹以来一回も剪定を行わなかった例です。桜は切らない方が良いと考える方が無難ではありますが・・・。
その結果、枝が自転車のスポークのようにでて多くなり1本1本が細くなってしまいました。将来枝の折損につながります。
また、風通しが悪くなり病害虫の巣となりやすいです。実際、ここではカイガラムシ、膏薬病が多発中です。そこでこの場合では幹の発生元(円内)で切除しました。もちろん、傷口を治すための癒合剤は塗りました。




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