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にがり

『全詩集大成 現代日本詩人全集』第11巻(創元社、1953)は「三好達治 丸山薰 田中冬二 立原道造 伊東静雄 津村信夫」。付録の冊子の、井伏鱒二の文章「「四季」と私」(1~2ページ。「四季」は詩の雑誌)。井伏鱒二は「原稿を書けないときには古人の詩や友達の詩を読んでニガリの役に使つてゐる。たゞし、ニガリといふのは豆腐をつくるときのニガリのことである。」海水から食塩を結晶させて、残っている液体なのだろう。主成分は塩化マグネシウム。苦い「とにかく私には他人の詩は自分のモヤモヤをまとめるためのニガリのやうなものである。三好君の詩、丸山君の詩など、ずゐぶん私は短篇を書くときのニガリに使つた。」(学研の2017年の、『現代新国語辞典』改訂第6版の「にがり」も調べた)

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