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【モデル実践報告】おもちゃや遊びの大事さ 2021.4.28

こんにちは。おがるのレインです

昨年の秋から、市内の児童発達支援事業所さんと協働で、発達障がい傾向のある幼児さんを対象に、遊びとコミュニケーションをポイントに個別モデルプログラムを行なっています。

自閉スペクトラム症(以下ASD)傾向のあるお子さんは、コミュニケーションに違いがあると言われることがありますが、遊びの場面やスキルにも、違いが見られることがあると言われています。
コミュニケーションの支援も重要ですが、遊びに焦点を当てるということも、とても大事な支援だと思っています。
(*今回のモデルプログラムでは、遊びの中でも、象徴遊びの発達にポイントをおいています。)

ASDタイプのお子さんの中には、象徴遊びまでの発達の各段階で、遊びやおもちゃのバリエーションがなかなか増えなかったり、発達のプロセスを踏みにくいお子さんがいるかと思います。
結果的に、年齢に比較して、一人で遊ぶことが難しかったり、遊びが続かなかったりする様子に、周囲が困惑を感じることもかもしれません。

“遊び”と聞くと「ただの遊び」と思うこともあるかもしれないのですが、ASD傾向のある人にとって、象徴遊びへ発展していくプロセスに難しさが見られる場合があること、また、想像力(頭の中でイメージすること)を育んでいくことに難しさが見られる場合があること、これらの関連は、よく言われることかと思います。

言葉で言われていなくても、頭の中で言葉以外の情報に注目をしたり、前の情報を思い出して、現在の情報整理の参考にする、といったイメージをする力に関連することが言われており、その発達も大事なことの一つと考えられています。

今回のモデルの対象のお子さんも、そういった支援の必要性が感じられたお子さんでした。

また、日頃、デイさん、幼稚園さん、保育園さんなどを訪問する際に、「子どもと遊んでいるときに、“少しの時間”、”ちょっと横で”、何か遊ぶコツやアイディアがないだろうか?」といった、ご相談を耳にすることがあり、何かアイディアにして頂くことがあれば…と考えたことも、モデル実施やご紹介のきっかけです

詳しい報告(no.1)は、5月におがるホームページにてアップさせて頂く予定ですが、先行して、一部セッションで使用していたおもちゃや、そのポイントをご紹介したいと思います!!


写真は、対象のお子さんが、象徴遊びの発達プロセスでも、組み合わせ遊びで、興味を示されたおもちゃです。始めは、組み合わせ遊びは、写真のおもちゃ含め、多くのおもちゃをちらりと見るだけで、自分からやり始めることは、ほとんどありませんでした。こちらからやり方(モデル)を見せたり、本人が遊び始めたときに模倣などをし関わっていると、だんだん、自分から手に取って遊ぶようになりました。今では、自分から、また一人で、何種類もの組み合わせ遊びで遊んでいます。


2枚目の写真は、ピタゴラスというおもちゃですが、初めは、支援者のモデルを真似して、2〜3個のピースを使ってテントやケーキなどを作る、という様子でしたが、最近では、20個以上のピースを使って、自分から大きな家や車を作っています。

上の写真は、ケーキセットになります。これは、次の段階である、前象徴遊びにも繋げやすいおもちゃで本人も比較的お気に入りなので、毎回用意しています。

今後も、セッションで遊びやすそうなおもちゃや、遊ぶ様子、設定の方法などをご紹介できたらと思います!

詳しい報告書はおがるのホームページに掲載されております。


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