「お醤油搾りの会」レポート2018.1.27
今日(2023年12月24日)は14回目のお醤油搾りの会。毎年10家族が集まって8か月程の時間をかけ、約60リットルのお醤油を仕込んでいます。
今年ははじめてのクリスマスイブ搾り!子どもたちに「プレゼントは醤油やな!」と伝えるとブーブー言われました。けどこんなプレゼント、なかなかもらえる人おらへんで〜。
搾りの会のレポートはまた後日書く予定ですが、今回は滅多にない大雪の中開催された2018年1月27日のお醤油搾りの会の記事を再掲載します。
お醤油仕込みの会は毎年参加される方でほぼ満席になるのですが、毎年1人か2人ぐらい募集することもあります。興味のある方はチェックしておいてください。
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1月27日にお醤油搾りを行いました!
当日は猪名川では数年に一度あるかないかのまさかの大雪!
完全に雪国の農村風景。開催するか、延期するかでギリギリまで迷いましたが、バスが動いていたので開催することに。結果的にほぼ全員が集まるという奇跡が起こりました!
電車やバスで来た参加者のみなさんも「まるで北陸に来たみたい!」と驚いてました。風景は完全に北国ですが、猪名川町は尼崎や大阪市内からでも1時間とすこしの場所なんですよ(笑)
段取りはなかなか大変でしたが、イベントとしてはこれはこれで結構楽しく、子供たちも雪合戦したりソリすべりをしたりして楽しんでいました。
町の子供たちもわろうだのイベントの時は「絶対行く!」といってくれているみたいで嬉しいです。
さて雪のため前置きが長くなりましたが、今年の搾りはちょっと特別。長野の搾り師であり萩原流のお醤油仕込みを萩原さんから直接学んだ岩崎さんと、三重の搾り師さんで岩崎さんのお弟子さんの野田さんのお2人がそれぞれ搾り舟を持って北摂まで来てくれたのです。
お醤油仕込みはすでに8年目ですが、岩崎さんや野田さんに合うのはみんな初めて!お醤油を仕込み技術や技もさることながら、お醤油を仕込むということの意味や真意を直接お聞きできる貴重な機会になりました。
もろみをお湯でわって搾り袋に入れ、舟に並べていきます。もろみは能勢、猪名川、三田、尼崎、それぞれみんな違う状態で個性がありました。 仕込む場所の気候や温度、湿度、そしてかかわっているみなさんの気持ちが入ってみんな違ってくるのだと思います。ただみなさん共通していたのは「美味しい!!!」ということ(笑)
搾り舟に袋を入れてすこしずつ圧力をかけていくと琥珀色のお醤油が流れ出てきます。
このお醤油がとても美味しくて!こどもも大人も味見しまくりです(*^▽^*)
まあ雪合戦やソリ遊びに夢中になっている子供たちがお醤油の近くにやっているのは味見の時だけなのですが(笑)お母さんたちも「こどもたちに体験させてあげたいのに・・・」とツブやいていました。
でもこのお醤油の美味しさと大雪も含めたお醤油搾りの経験はどこかに残っているんじゃないかと思います!
たぶん・・・(^◇^;)
搾ったお醤油を太陽の光に透かしてみるととても綺麗!赤みがかったワインのような色合いです。味は一般的なお醤油に比べるとうまみが強く、出汁醤油のようです。一度この味を知ってしまうとほかのお醤油に戻れなくなってしまうんですね。
搾り終わった袋を搾り舟からとりだして中を開けるとチャプチャプだったもろみがカラカラの搾りカスに変わっています。「こんなにカラカラになるんやー!?」とみなさんびっくりされてました。
お醤油を搾った袋を洗って干す風景はこれだけ見るといつの時代かわからないですね・・・(笑)平成も終わろうかとしている今、このような手作業をすることの意味もあるのだと思います。
それにしても寒くて!
夕方になると袋が凍りそうなぐらい冷たくなっていて、まだ火入れをしてまだ温かいお醤油の樽で手を温めながらでないと作業ができませんでした・・・。
搾り師さんたちは夜のうちに翌日の搾り会場である奈良県橿原市に向かって出発されました。遠いところから本当にありがとうございました!
戦後物資の少ない時代にお母さんたちがお醤油を手に入れるのに苦労している姿を見て、家庭でも醤油を仕込む方法を人生をかけて編み出した萩原さん。北摂・猪名川のお醤油もその想いを受け止めながら、長野や三重のみなさんのように長く続けていけるように頑張りたいと思います。
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