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良運の方程式 第13話

今日は、希望を絶たれどん底に落ちた時、人が持つべき心構えについて、私の実体験を元に考えていきたいと思います。皆さんも大なり小なり危機に差し掛かった経験がお有りかと思います。それをどのように克服したでしょうか?私が今日書き綴ることと見比べて、同感、異論、いろいろなご意見があるかと思います。人生についての考察の参考になれば嬉しいです。

①病にかかって

私は、3年4か月前、大病を患いました。癌です。それも、不治の病と言われる膵臓癌に続く厄介な癌、胆管癌です。発見された時は既に進行して、ステージ4の末期癌でした。当時は年を取ってから生まれた末っ子がまだ幼稚園。これからまだまだ育てていかなければいけない時の末期癌。目の前が真っ暗になったことを思い出します。緊急入院して、手術をするための様々な検査が始まりました。1か月の入院で様々な検査も順調に進み、希望も出てきましたが、最後の最後に、リンパに転移の兆候があるとの結果が出て、手術を断念、退院後通院しながら放射線治療へと方針変更となりました。それから、約2か月の放射線治療、状況は一向に回復せず、一縷の望みも絶たれ、完全な絶望へと転げ落ちてしまいました。

②心境の変化

通院治療していたある日、主治医に尋ねました。このままだと余命は半年位でしょうか?主治医は、はっきりとは言いませんでしたが、静かに頷きました。やっぱり…。事ここに至り、私はすべてを吹っ切りました。泣こうが喚こうが、状況は変わるものではありません。小さな子供達を置いて…という悔いはありましたが、すべてを吹っ切り、来たる日に向けて心の持ちようを変えました。すべては自分が歩んで来た人生の結果。運命が悪いのでもない、誰が悪いのでもない、ただただ自分の責任であることを認識しました。その上で、至らなさへの反省と生かされてきたことへの感謝、子供達を授けて頂いた事への感謝、どのような結果になってもすべて有難く受け入れ、神様の御心のままに!という気持ちに変わりました。そうすると心は穏やかになり、この世のすべてが美しく見えるようになりました。幼い子供を見るにつけ、いつも心配していた気持ちは無くなり、必ず神様は良い人生に導いて下さるはず…との安心感を持てるようになりました。

③病状の変化

希望のない放射線治療が続いていたある日、主治医から告げられました。放射線治療では癌は拡大傾向にあるから、転移していると思われるリンパを取ってみるというものでした。どのような方針変更も主治医に任せる旨を告げ、リンパ採取の手術がすぐ行われました。その結果は、なんと転移していなかったとの事でした。それにより、診療方針は一気に癌の摘出手術へと方針変更され、1か月後、手術のために再入院、12時間の大手術の末、肝臓を半分切除して手術は成功しました。退院後、約1年の自宅療養を経て、2年半前に社会復帰、現在に至っています。今でも6週間に1度の定期診察、年に3、4回のCTを受けていますが、再発もなく仕事をしています。主治医には、再発なく社会復帰して働いていることについて、素晴らしい事だと驚きを持って言われます。それほど危機的状況の病でした。

④まとめ

癌からの生還は、まさに奇跡でした。ただ生還するに当たって、なぜ生還できたのか、何が変わったのか考えてみる必要があります。これは、今回の経験から得た私の確固たる信念ですが、生きるも死ぬもすべては神様の導きです!全能の神様以外に運命を変えることはできません。ただ、今回気付いた大切なことは、神様の導きを得るためには、人間の心の持ち様が非常に大きな要素になるということです。助かりたいという欲は捨てなければいけません。様々な欲を捨て、運命は自ら招いた結果であることを本心から認識し、しっかり反省することが何より大切です。そして結果がどうであろうと、すべてを受け入れ、すべてのことに感謝することです。そうすると、病自体にも感謝することができるので、「闘病」という概念は無くなります。本当にすべての事象に感謝できた時に、神様の運命変更という導きを受け入れることができます!もし私が、死にたくない、病に何としても勝つんだ…という欲を持っていたら、導きを受けることなく、既にこの世にはいなかったでしょう。いかがだったでしょうか?異論、反論はもちろんあるかと思います。ただ、こういう実例と確固たる信念があることも参考にして頂き、皆さんすべての方が幸せな人生に向かって歩んで頂ければ嬉しいです。今日もお読み頂きありがとうございました。


数多の若き英霊が海の藻屑となりました。感謝と鎮魂の誠を捧げます!合掌!