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【毎日投稿】プロゲーマーは”職業”ではなく”漢検2級”のようなもの【3分記事】

メディアの仕事でeスポーツに関わり始めて最初に驚いたことは、想像よりもたくさんの若い子たちが「元プロ」という肩書を持っていることでした。

取材していく中で18歳ですでに「元プロ」の人もいました。「いや、現役プロやってたのは何歳から何歳のときの話やねん!」と突っ込みたくなりますが、しかし、これが今のeスポーツの現実なのだなと思い知らされました。夢をちらつかせてプロにするも、稼げない現実を十代でつきつけられるのです。しかし、どうやら「元プロ」になってからが本番のようで、「元プロ」という肩書で自らをブランディングすることでイベント出演や自分の配信でマネタイズが可能になるようです。

プロゲーマーでは稼げない、しかしプロになって売名しインフルエンサーになれば、引退後にマネタイズすることは可能。つまり、チームや事務所の力を一時的に借りて、知名度をブースト、そのフォロワーを引き連れてYoutubeやTwitchで配信をすることが有効なマネタイズ戦略となっているようです(少なくとも若い世代はその構造に気づいている様子)。事務所やチームのマージンや給与未払い、スポンサー関係の発言の不自由さ等、組織にいることによって享受できるメリットとの釣り合わなさが影響しているのかもしれません。

これはプロゲーマーが憧れの”職業”というよりも、実体としてはある種の”免許””資格”に近いように感じました。どんなにeスポーツを盛り上げようと、結局はメインの収入源はGoogleとAmazonである構図が続く以上は、今後もこの流れは続きそうです。

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