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【毎日投稿】国内eスポーツが流行らないのは任■堂とS■NYのせい?【3分記事】

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。引っ越しでドタバタしておりましたが、本noteも再開していきます。

今回はeスポーツのこと。

国内にeスポーツが浸透しないのは何故か?という議論は散々やってきましたが、私の結論としては、現状の日本のeスポーツの出遅れは日本の特徴であり、先進国だからこそ抱えるリープフロッグ現象の1つ、具体的には任天堂とSONYの功罪だと思っています。

前提の知識として、日本がどれくらい諸外国と比べて遅れているかというと、韓国にはeスポーツの試合を24時間放送し続ける地上波のテレビ局がありますが、日本では深夜帯にテレビタレントを使ったゲーム番組をやるのが精一杯です。また、eスポーツ市場を牽引するアメリカ(ニューヨーク)で開催された「フォートナイト・ワールドカップ」で16歳の選手が賞金300万ドル(約3億2900万円)を獲得、その他、数十億円の賞金が飛び交う市場になっています。

さらなる前提として、eスポーツに向いているゲームとそうでないゲームがるという理解は必要でしょう。eスポーツとして振る舞うゲームタイトルの多くはPCゲームです。一方、モバイルゲームとコンシューマーゲームはeスポーツとして扱われることが少ないのが現状です。つまり、PCゲームの普及率がそのままeスポーツの普及率と連動しているのです。

ここで各国のゲーム市場(2018年)のデータを確認してみましょう。

・日本
PCゲーム:545億円
コンシューマーゲーム:3,579億円

・韓国
PCゲーム:6,048億円
コンシューマーゲーム:348億円

・アメリカ
PCゲーム:4,651億円
コンシューマーゲーム:10,033億円


上記データからも明らかなように、日本は各国と比べるとeスポーツが浸透するわけがない市場構造をしています。つまり日本でeスポーツが浸透しないは仕方が構造上の問題なのです。にも関わらず、浅い考えのeスポーツ関係者は、eスポーツが浸透しない理由として「世間のゲームに対する偏見がまだまだ根強いから」などといったトンチンカンな意見を言いますが、そんな精神的な問題では無いのは明らかです。

そもそも日本では、ゲームに対する偏見なんて遥か昔に破壊されました。あるとしたらそれはゲームに対する偏見ではなく、趣味を仕事化することへの偏見でしょう。そして、ここで重要なのは、日本でゲームに対する偏見を破壊しゲームを大衆化させた張本人こそが、今回の主役である任天堂とSONY、つまりコンシューマーゲームの長ということです。日本は自らが生み出した素晴らしいコンシューマーゲーム文化の影響力をふんだんに享受し、ゲームの大衆化に成功しました。しかし、その急速なガラパゴス的進化と引き換えに、eスポーツという競技としてのゲームの大衆化の経路を失ったといえます。

コンシューマーゲームがeスポーツとしてすんなりいかない理由はいくつかあるのですが、代表的な理由としては景品表示法への抵触です。これは買い切り型であるコンシューマーゲームの構造上の弱点といえるでしょう。ただし、任天堂は2014年からスマブラが出展するeスポーツイベント、EVOに協賛しているので、自社のゲームの競技化に非協力的なわけではありません。しかし、自社の公式番組のスマブラ大会をアイテム有りルールで開催してしまう等、完全に競技に振り切れない部分があります。それはひとつのブランディングなのかもしれませんが、やはりゲームはワイワイ遊ぶものだというイメージを手放すのは慎重なようで、技術でマウンティングし合うeスポーツの姿は本望では無いようです。


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