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お布団工房5代目のひとりごと〜新井かずさんから学んだ循環経済~

「日本一の寝具メーカー」を本気で目指すお布団工房5代目の想いを徒然なるままに書き散らかすコーナーです。

今回は、8月2日(金)に行われた創業150周年記念パーティーの前に、非営利株式会社eumoの共同代表で言い出しっぺの新井かずさんのご厚意で社員向けのワークをしていただいたのだが、その内容を自分の頭の中を整理するつもりでまとめてみたいと思う。


新井かずさんから学んだ循環経済

右から左へ循環する経済

ワークしてもらった場所が創業150周年記念パーティーの会場だったので、図のように円テーブルでお金に見立てた名札を右から左へ渡し続ける循環経済を体感した。

円テーブルで循環経済を体感する

ここで学んだのは、

  • 循環するスピードが速ければ速いほど循環する社会の経済規模は大きくなる。例えば、Aさんのところに10000円札が10回巡ってくるより20回も30回も巡る方がAさんは10000円を使える回数が多くなる。つまりは使えるお金の総量が大きくなり、それは社会全体にも同じことが言えるのである。それでは、どうしたらそのスピードを速められるか?それは社会を構成している人たちの信頼関係が高まることだという。

  • 一部の人たちが循環の流れを滞留させてしまうと循環するお金が減ってしまい、社会の経済規模は小さくなってしまう。例えば、Aさんが将来を不安に思いお金を少しずつ貯めて30000円貯めたとすると、Aさんを除く社会全体には50000円(全体8人、それぞれ10000円持ってる)しか残らず、この50000円で循環しても80000円を循環するのには敵わない。だから、滞留(お金を貯める)しない仕組みづくりがとても大事。

ということだ。
会計でも同様にお金は右から左へと流れていくのが表現されている。損益勘定である売上や経費、仕入勘定も右と左に分けられる。売上は右(貸方)、経費・仕入は左(借方)。資産・負債(資本)勘定である土地や借入、資本勘定も同様に右と左に分けられる。借入、資本金は右(貸方)、土地は左(借方)。つまり、これはモノやサービスを提供することで売上としてお客様から右手でお金を受け取り、モノやサービス提供に必要な経費や仕入は取引先様へお金を左手で渡す。さらに、銀行からの融資である借入や株主からの出資による資本金も右手で受け取り、それを元手に材料を仕入れたり土地などを買うために左手で渡す。

お金は右から左へ流れていく

売上を増やすには、①右にいる人に選んでもらえるようにとにかく【いいモノ・サービス】をつくり提供する。②右にいる人が期待するより安価で提供することができればより選ばれることになる。一方で、【いいモノ・サービス】を提供するには、左にいる人から【いい材料】【いい働き】を提供してもらわないとならなく、左の人を大事にしていくことも重要である。だからこそ、利益はもちろん大事だが、コストカットばかりで左の人を蔑ろにするのは違う。
つまりは、右にいるどんな人、左にいるどんな人とつながりを持ちたいのか、そしてそのつながりを大切にしていきたいのかをよく考えることが大事である。それぞれが大切にし合えたときに信頼が生まれ、関係性が強固になり、真の循環となる。これこそが社会であり、そこにある経済活動こそが循環経済と呼ばれるものなのだろう。

話を戻すと、経済という大括りでも、ひとつの会社レベルにしても、個人の財布レベルにしてもすべて同じようにお金は右手で受け取り、左手で渡す、つまりはお金は右から左へと流れていくのである。

お金は使い方にセンスを問われる

右手でお金を受け取り、左手で渡す。右手でたくさんお金を受け取り、左手ではお金を出し渋るのは、経済循環の弊害になることは先述した。だから、目的のない貯金や内部留保は経済循環の阻害になるし、社会課題の要因になる。
以前の投稿にここら辺を少し深掘りしている記事があるので、ご興味があれば読んでみてください。

新井かずさんから学べる貴重な機会

現代はよくVUCAの時代と言われたりするが、VUCAとは、「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の頭文字を取ったもので、物事の不確実性が高く、将来の予測が困難な状態を指す造語だ。
VUCAの時代では、人は不安や畏れを感じやすいし、その状態から意思決定や行動をしてしまいがちだ。その結果、不測の将来のためにお金を貯めようとする。そうなると、人を騙したり、悪かろうの商品・サービスを提供して右にいる人からお金を半ば搾取し、左にいる人たちから材料、働きを買い叩く。これが現代の姿ではないだろうか?そして、それが社会課題、問題になってしまっているのではないだろうか。

ワクワクや大切な人にお金を使えるようになりたい

私たちが目指したい社会はほこほこの輪っかが広がる世界。不安や畏れで外に矢印を向けて誰かから奪う世界ではなくて、内に矢印を向けて自分がワクワクすることや自分が大切にしているものを大切にし、みんなで分かち合い、循環する社会をつくりたいのです。そのためには、個人個人がほこほこの自分であることが大事。

本題に話を戻そう。お金は使い方にセンスを問われる。
自分のワクワクすることや大切な人にお金を使うことは自分のよろこびにつながる。ある意味、それ以外は無駄遣いであるかもしれない。だからこそ、自分を知り、自分がワクワクすることが何なのか、自分が大切にしているものは何なのか、本当に大切な右にいる人、左にいる人をちゃんと思い浮かぶようにすることが大事なのである。もっと自分のこころを大切にしてあげることこそがセンスを磨く唯一の方法なのだ。そして、これが循環経済につながり、社会の経済規模が大きくなる自然な方法なのだ。


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