ヒロインたちを音楽で振り返る。
雪ネリネ(33+4話)、キミは嘘をつかない(21話)、最後のピース(24話)、最後のピース〜another story(8話)と、女性が主人公の長めのお話を4つ書いた。そこで、4つのお話のヒロインたちについて、音楽で振り返りたいと思う。
「え、突然何の話?」と今皆さんは思っておられるでしょう。特にヒロインのモデルとなった方達にしてみたら「へ?」って感じでしょう。なのでまず説明しておきます。
お話を書き始めるとき、私はまず自分の脳内で、シンプルにヒロインのモデルとなる人の超基本情報を頼りにゼロからキャラクターを形作っていく。なのでこの最初の段階で「あのお話のあの人みたいな」とか「あの曲の歌詞のあんな感じ」というように既存の何かを参照したりすることはほとんどありません。が、3〜5話くらい書き進めると必ずブレてきそうな予感がしてくるのです。何しろモデルの顔や声も知らないので、もっと強固な、キャラとかお話の空気感とかをパキッとはっきり認識させるイメージみたいなものが必要になってくる。その時、私は音楽に頼る習性があるのです。テンションをキープするためというか、例えば週末に執筆を中断して数日後に書くときに感覚を忘れてしまったり、子供との遊び世界にドップリ浸ってしまい虚妄世界に戻るのにテンションが復活しないとか、そういうことが長編を書くときは本当に多々あるので、サクッとテーマ曲的なものを定めてそれを聴くことによってスイッチオンにする、みたいなことを実はずっとしていた。すなわち、簡潔に言うならば、各ストーリーのヒロインにはテーマ曲があったのです!!そこで、今回はYoutube映像と共にそれを大公開していきます。(ただYoutubeをnoteに貼るというのをやってみたいだけ、というのもある)
(※日本語訳は直訳したり意訳したりめちゃくちゃです)
るみ(雪ネリネ)
るみさん、というか、雪ネリネのテーマ曲はズバリ、BTSの「Let Go」です。以前執筆感想文にも書きましたが、私は雪ネリネを「離別」で終わらせるつもりだった。なので「Let Go」なんです。たとえラブラブ期の話を書いている時でも、気分を盛り上げる時にはこの曲を聴いていました。
あと、DinDinさんという韓国の歌手が出したデュエット曲「Walking」もイメージを膨らませるのに役立てていました。これは恋人同士が別れる日最後に散歩する、みたいな歌で、雪ネリネにそんなシーンは一切ありませんが、記憶を辿っていただくと月の見える夜みたいなシーンは多かったと思うんですね。それは私が月が大好きだからというのもあるのですが、この曲の影響もあったように思います。
だいぶ経ってから、私は続編である「雪ネリネ〜epilogue」を書くことになった。完結編ではるみとジミンが結ばれる結末にしようと決めていたので、4話しかなかったけどアリアナグランデの「pov」という曲を聴いて気分を盛り上げた。実は私はドーナツ舌ペロ事件以来アリアナのことがトラウマレベルで苦手なのですが、この曲だけは結構好きだったのです。
このサビ以外の部分の歌詞も私がこのお話で書きたかったことと重なる部分が多い。揺らぎがちなるみさんが真っ直ぐなジミンのおかげで自分を愛し自分を信じ幸せを掴む、みたいな感じ?私的に、一番幸せな愛の完成形みたいな歌詞だなと思います。
サヤ(キミは嘘をつかない)
シンプルにこれを書いていた時、私の中に第2次デュアリパブームが起きていたためにサヤさんのテーマ曲はまさかのデュアリパ。
デュアリパの歌って基本的にセクシーで、強い女が男の魅力に酔って酔って幸せハイ!みたいなラブソング(言い方)が多い印象なのだが、すなわち歳下ハイスペック男子キムソクジンに酔って酔って幸せハイ!なサヤさんのテンションを何とか作り出したくデュアリパにパワーをお借りした。ただ、これがテーマ曲!というのはなくて、アルバム「Future Nostalgia」がキミ嘘のテーマ曲集と言えるのかもしれない。「酔って酔って幸せハイ!」の参考資料としてBTSがリモート出演した年のグラミー映像を置いておきます。あの日リアタイしてた方はなんかちょっと懐かしいでしょ?
考えてみてほしい。自分の人生にもし突然キムソクジンが現れたら…しかもそれが年下で自分のこと好いてくれて実家金持ちで次男坊…幻覚でも見たんか?ってなると思いません?それでは聴いていただきましょう、デュアリパで「Hallucinate(幻覚)」笑
実は、デュアリパにはエピソードそのものでも助けられている。キミ嘘の第18回、サヤがソクジンを会議室に呼んでキスするエピソードは実はデュアリパの「Fever」という曲の歌詞をまるごと参考にさせていただいた。書いている時にちょうどその歌を聴いていて「お!この感じで行こう!」と描写をまんまお借りしたのだ。
ね?まんまでしょ?
キミ嘘は、どちらかと言えば恋に消極的なサヤとどちらかと言えば控えめなソクジンの恋愛ストーリーだったため、デュアリパの力でもお借りしないとなんら進展のない湿っぽい話になる可能性があったかもしれない。よって、出来上がった世界観はデュアリパ的ではないものの彼女の音楽が果たした役割は大きかったと思っている。ありがとう。
ひかり(最後のピース)
最後のピースのヒロイン、ひかりちゃんに関しては、弁護士キムソクジンに癒しを与える可愛らしい年下女子というキャラ作りを徹底したつもりだ。賢くてしっかり者だけど抜けてるところがあって夢見がち、というキャラで進めていきながら、途中で私の大好きなIUをテーマ曲に据えた。
まず、ひかりちゃんのイメージ曲は「Drama」というIU作詞作曲の歌。これはIUが20歳の時に失恋したお友達のために書いた歌で、すなわち失恋の歌なんだけど、夢見がちな少女っぽさとか可愛らしさがメロディーと歌詞に溢れていて「あ、これひかりちゃんだ」とピタッと来た。
個人的にIUの好きなところって、可愛らしいけど一筋縄ではいかなさそうなところ、なんですが、すなわち、彼女はその辺の普通の可愛い女の子のようで、歌えて、いい歌詞書けて、曲も書けて、演技めっちゃ上手いっていう超才能豊かな人なんですよね(もしIUの演技見たことないって方がいらっしゃったら、どうか「マイディアミスター」を見てください。最近公開された是枝監督の映画にIUが出演したと話題ですが、私絶対是枝監督はマイディアミスター見てIUキャスティングしたんだと思ってるんですよ。名作です)。
私が男なら、そういう年下女子にすごい惹かれると思う。もう、溺れると思う。年下だし可愛いからペットのようだけど気抜いたらすぐにどっかに逃げていきそうな感じ?
IU好きすぎるのでもう3曲紹介します。まず「dlwlrma(이 지금)」。こちらはさっきよりちょっとだけ小悪魔っぽい雰囲気のあるメロディーで、結ばれる運命の弁護士キムソクジンとひかりちゃんの出会いイメージかな。
二人が結ばれて幸せなラブラブな時は「Strawberry Moon」という曲の雰囲気が合います。歌詞の中にたんぽぽまで出てきて運命を感じました。
最後は、「My Sea(아이와 나의 바다)」という曲です。実はソクジンの台詞にこれの歌詞「幼い日、私の心には永遠に干上がらない海があった。今は跡だけが残るぼんやりとしたその場所に…(略)」をちょっと拝借しました(動画は一番までしか歌わないのでその部分は聴けません)。IUを最後のピースのテーマ曲にしようと思ったのは折り返し地点くらいだったと思うんですが、この歌の歌詞を読んでみて、書き始めに私がぼんやりとテーマにしたいと思っていたことというか、二十代を10年以上前に終えた私が二十代に伝えたいことが凄く沢山含まれていて「なんだ、こんなお話書く必要ないじゃん」って思った記憶があります。IU、いい歌詞書くなぁ…。(歌詞抜粋できません)
南(最後のピース〜another story)
最後に直近の金南くんスピンオフですが、こちらに関しては他の3作と異なり、かなり早い段階でテーマ曲を決めました。多分1話書き終えたくらいで決めたんじゃないかな…。場所がニューヨークということで、キャラ設定というよりは、空気感を自分で確認するため、というのが主目的でした。
ニューヨークと言えば…アリシアキーズ、ですよね?(違う?)
私、リアルナムジュンにもアリシアキーズっぽい人と付き合って欲しいんです。ズバリ、頭が良いセクシー美人。南さんのテーマ曲はアリシアキーズの「If I Ain’t Got You」です。最高、この曲。
ついでにもう1曲。「Girl On Fire」は強い女性、戦う女性、心を決めた女性…そういったガールパワー的な曲で、ま、私が好きな歌ってだけなんですが、その意志の強い女の雰囲気を忘れずに書きたいと思ってテーマ曲にしていたのに、ナムジュンのセクシーパワーに押されて8話目を書き上げ数時間後に「しまった!この感じを最後に入れようと思ってたのに忘れてた!」となりました。はあ、残念。これを聴いて「あぁ、アキレス腱さんちょっと間違ったね…」って感じていただけたら幸いです。
・・・
と、随分と長い記事になってしまいましたが、
アリアナグランデ=るみ、
デュアリパ=サヤ、
IU=ひかり、
アリシアキーズ=南
…と、作者的には大変満足な錚々たる顔ぶれとなっております。やはり、妄想小説を書くときはモデルとなるバンタンメンバーは勿論なんだけど、女性に愛情をかけないと続かないし、楽しくないし、良くならない。なので私は皆さんが思ってる以上に4つのお話のヒロインを愛してるんですよ。
もしこの中に初めて知る曲があって、しかもそれを気に入っていただけたら嬉しいです✨
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