見出し画像

執筆感想文②(2022.6.2)

え?また?って思われてると思うんだけど、また書きます(笑)。

昨日夜中に書いた感想文を今日読み返してみて「え、なんか、これ、何?」という感想を抱いて、改めて第1回目からこの小説を通しで読んでみたら昨日の執筆感想文は執筆感想文として全く認められるべきものでないと個人的に思いまして。あと、以前に「執筆感想文が好きです」とコメントをいただいたことがあるのですが、昨日のは絶対にみんなが好きなやつじゃないと思い、もう少し執筆の裏側がわかるような2つ目の感想文を書こうと思います(暇人か)。

今全部読み返してみて、昨日読み返す前の自分が感じていたこの作品のイメージは実態と全然違うということに気づきました。

この長編は全24話ですが、ちょうど私が韓国に行っている間に上げた第12話(金南さんとデートしてキスされる回)が折り返し地点です。すなわち、前半はひかりちゃんが本能が選ぶキム弁護士と理性が選ぶ隣人との間でちょっとだけ揺れてる状態、そして後半はキム弁護士とただただラブラブ、という構成になっていました。そして、初回と最後の2話を除くと、ひかりちゃんにとっては怒涛の出来事が数々起きていますがその時間はなんと1ヶ月にも満たない。念のため以下にまとめてみると、

雨に濡れたキム弁護士との出会い
 ↓
講義1回目 LINE交換
 ↓
(その週の土曜日)パレスホテルでプリン
 ↓
講義2回目 車でキス
 ↓
(その週の週末)ドライブデート&お泊まり
 ↓
講義3回目 てつくん騒動

3週間のうちにこんなに幸せなことばかり起きるって…ひかりちゃん、あなたは一体どんな徳を積んできたの…。

最初から計画した訳ではないのでこの結果は偶然の産物ですが、意外となかなかいいじゃんと思いました。なので、昨日までは「次回はちゃんとプランを練ってから書こう」と固く決意していましたが、今日は「まあ、このやり方もありかもしれない」と思っていたりします。ああ、なんて決意が緩い人間なんだ私は。

本当はキム弁護士をもっと問題ある人物に描きたかった

当初、私はキム弁護士を、伝わりにくいかもしれないのですが、三島由紀夫っぽい人に仕上げたかった(絶対ちゃんと伝わらないw)。みんなの前で切腹するような人物、ということではなくて、頭が良すぎて言葉に説得力がありすぎてとんでもない非常識な発言すらもそれが正解に思えてしまう…みたいな人、というイメージ。私は大学時代に三島が大好きで、太宰が大好きな友人とよく意見を戦わせていたんですが(ちなみに私は文学専攻ではない)、今回のお話で言うと、キム弁護士が三島、隣人が太宰、というイメージで当初二人のイメージを思い描いていた。ちょっとここから私の勝手な三島考を繰り広げますが(迷惑)、三島は生涯「男」である自分を追求していた作家だけどそれは実は彼の中の女っぽさからの反動であり、逆に太宰は女々しいと批判されるような生き様だったけどそれは彼の「男」性ゆえであった、みたいに私は思っていて、攻撃的で強いけど実は弱いキム弁護士と、物腰柔らかいけど中身はとても男な金南さん、と言う対極の二人を描きたかったんです。伝わりましたか?

が、しかし。キム弁護士を暴れ馬のちょっと鼻につく嫌な奴、という風に全然書けなかった!これは私のソクジン愛のせいなのか、単に力量がないからなのか、わかりませんが、本当はもっと問題ある人物に書いて、ひかりちゃんにもっと二人の間で揺れに揺れて欲しかったのです。でも蓋を開けたら、キム弁護士はパレスホテルで優しく微笑んでくれる素敵な年上男性になってしまっていたという…。よってこの時点で私の数少ない当初のプランは崩れたのです。まあ、結果オーライってことで…。

非通知からの怪しい電話エピソードは実話です

えぇ、実話です。それこそ私が25歳くらいの時に体験した恐怖エピソードを基にしています。

忘れもしない、その時私は出張先のホテルにいたのですが、非通知から電話が入り、普通に仕事がらみだろうと何も考えず電話を取ったら「xxの204号室に住んでた〇〇さんですよね?僕、あなたのこと好きだったんですよね…一体今どこにいるんですか」と言われ、ひかりちゃんと全く同じ反応をしました。てか、引っ越してから1年くらい経ってたからめちゃくちゃ驚いたんですよ。どんだけ!って。

これ、実際に経験しないとわからないかもですが、かなり理性的に物事を考えられるはずの私も「どうしよう、ここ(ホテル)まで来たら!」「私の家の前で待ってたらどうしよう!」なんていう恐怖に怯えまくりました。その後2回くらい私は誤って彼の電話を取ってしまい(だって仕事で電話使いまくってたのよ、その頃)その度にビビる、を繰り返したのですが、最後の電話があって1ヶ月くらい経って非通知が来た時に私は「あいつだ!」とピンときて、わざと変な声で電話を取り、間違い電話風に「何番におかけですか?あれ…それ、私の番号ですけど…おかしいなぁ…最近新しくしたんですよね…でもとにかく違います」と応対し、それ以降電話はありませんでした。はっはっはっ!嫌がらせストーカーに知恵で勝ったぜ!

ちなみに私が撃退した1ヶ月後くらいに、〇マトの宅配業者が好きになった一人暮らし女性の部屋に侵入して強姦、という事件があり、私は本気でビビりました…。その犯人は余罪も沢山あったらしく、そいつじゃねーのか!とも思い、その意味ではホッとしました。一人暮らしの女性はどうぞ、宅配業者に気をつけてください。

キム三兄弟をね…見たかったの…

途中で気づいたんですよ。ひかりちゃん、キム三兄弟に愛されてるんだって。それで、それに気づいた瞬間に絶対にキム三兄弟を同じ場所に登場させたいという欲求が生まれました。では、以下、参考資料です。

この写真、まさに私が頭に描いたてつくん、キム弁護士、金南さんなんです!飄々としているてつくん、「おい、わたげ。お前が選ぶのは当然俺だろ?」なキム弁護士、そして余裕ある大人な金南さん。いやー、やばいね♡♡♡ひかりちゃん、ずるいぞ!

サヤソクの時もそうなんですが、なぜか私はソクジンとテヒョンを対立させたくなっちゃうんだよなぁ…。あの喧嘩動画のせいかな…ABとOって相性悪いって言うし、なんか、あるんですかねぇ。そして再びテヒョンを変なやつとして描いてしまいましたが、もう少し長めに書けるのであれば彼の良いところも沢山拾って愛すべきてつくんも描きたかった。ごめんね、テヒョン。

あ、あと。ジミンとグクを登場させなくてごめんなさい。待ってた人、いたかな?私としては特に全員を出すことをゴールとしていなくて、ちょうどそんな人物が必要になったら誰かを使う、くらいな感じだったので、今回はキム三兄弟とSOPEだけになっちゃいました。始めのうちですが、金南さんに続き、大学院生で生物学専攻のチョンジョングクくんを登場させひかりちゃんを好きになってもらおうというプランもあったんですが、それをやったら60話くらいになりそうなのでやめました。でもそんな神設定も頭にあったんです。ついでに言うと、敏腕編集者パクジミンというプランもありました。ちなみにひかりちゃんが詩人としてデビューする、と言う設定に必要な人物でした。と言うわけで、私色々考えてたんだよ、書き進めながら(笑)。全部ボツになっちゃったけど。

最終話に散りばめた私のヒロイン愛

皆さんは小学4年生のひかりちゃんが手紙に書いた「薬を10錠飲むよりも、心から笑った方がずっと効果があるはず」が誰の名言かわかりましたか?ひかりちゃんご本人はわかってくれたので私は超満足しました!!

これはアンネフランクの名言です。そう、ひかりちゃんご本人が子供の時に大好きだった本なので、半分リアルに感じられるような描写にしたのです。私のこだわり。ちなみに、最後の方のひかりちゃんの台詞「不安になるより美しいことを考えていつも楽しい気持ちでいよう」もアンネフランクの名言からお借りしてきたものです。

実はまだあります。ひかりちゃんがジンくんにちゃんと告白されていないことへの不満を言った時の「そう言うのは苦手だ、分かってくれ。俺たち似た者同士だろ?」はあいみょんの「分かってくれよ」の歌詞からお借りしています。ひかりちゃんがあいみょん好きなの知ってたので…。ふふふ、私まるでひかりちゃんのストーカーみたいだね。

妄想小説って楽しいよ

心から皆さんにお勧めしたいんです、この私の趣味。このことはまた別途、違う記事にまとめたいと思っているんですが、すんごい楽しいんですよ、書くの。

特に面白いなぁと思うのは、お話の中で何か事件とか出来事があったときに、メンバーによって反応が違うであろうことを自らの中で体験できることです。いや、それ、リアルじゃないし結局私の妄想に過ぎないんだけど、でも、そういうことを考えながら、やっぱり人ってみんなそれぞれでみんな違うし、誰と一緒にいるかで自分の未来も全然変わってくるんだろうなあ…とか物思いに耽ったりする訳です。

そして、もはや2000字くらい書くのは屁でもなくなってしまった私は「私、物書きになったらいいんじゃないか?」なんていうとんでもない自惚れヤロウな発想をしたりする瞬間もあるのですが(恥)、でも違うんですよ。普通の小説にはなくて妄想小説にはあるもの、それは、登場人物へのはっきりしたイメージ映像(記憶)。みんなの中に確実に登場人物のモデルであるバンタンの7人が息づいているからこそ、書く側は説明を沢山しなくてもいいし、ちょっとした仕草でパッと読み手が書き手の意図することをイメージできる。なので、普通の小説を書くよりもだいぶ楽してるんですよね。

という訳で「最後のピース」、なかなか良い作品でした(自画自賛)。読み返したら色んな思い出も甦ってきました。この作品が生まれる源泉となったモデルのひかりちゃんに最後のお礼を添えて、二度目の感想文をこの辺で終えたいと思います。みなさま、ご愛読ありがとうございました。

ここから先は

0字
第一話と執筆感想文は全文無料公開しています

人生リセットした25歳と年上弁護士キムソクジンの恋、全24話(2022.4〜連載)。 家具屋ナムジュンのスピンオフ(全8話)も収録

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?