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執筆感想文(2022.6.1 )

本日、キム弁護士とわたげ、もとい、ジンくんとひかりちゃんの連載小説を書き終えた。と言うわけで、熱の冷めないうちに恒例の執筆感想文を書いていこうと思います。

まず、最初に、私はこれを書きながらずっとずっと「申し訳ない!」の気持ちだったと言うことを伝えなければなりません。なぜか、と申しますと、本当にノープランで書き続けていたからです。コメント欄に「続きが楽しみです」的なメッセージが入ると、「やった!」と思う気持ちよりも「ど、どうしよう…」な気持ちが大きかった…。今日最終話を書いている時も、1500字を超えたあたりでタイトルに「最終話」とつけた始末。つまりは行き当たりばったりに近い創作をしていた。本当に、申し訳ないというか、悔いが残って仕方がありません。ですので、今回の執筆感想文は「なぜそんなことになってしまったのか」を書いていこうと思います。

せっかちな性格ゆえ

私はせっかちだ。いや、ただのせっかちではない。強いて言えば「用心深い」と「せっかち」のハイブリッド型である。

例えば、性格診断とか(MBTIとか)でよく「あなたは旅行に行く前に綿密に計画を立てる方ですか?」というような質問がある。この質問で私はいつもよく悩む。結果的には「Yes」と答えるのだが、細かく言うとちょっと違う。私は、旅行に行く前に綿密に計画を立てるけど全然それに従わない、な性格だ。

今回、ひかりちゃんをヒロインにお相手ジンくんでお話を書く、と決めた時にどんな話にするかを色々と考えた。ほぼ直前にサヤソクを書いたため、あれと似た感じにするのは絶対に嫌で、雰囲気を変えなければと思った。ジンくんを伝説の詐欺師にするなどプランはいくつかあったのだが、結果的には「一見カッコイイ素敵な年上だけど実際には毒舌な困った人で、でもヒロインに夢中」ということにした。

そして、ヒロインの設定と終わり方(後ほど解説します)だけ決めて、あとはヒロインの職業もジンくんの職業も決めずに私は第一話を書き始めた。誇張でも何でもなく本当の話。実は、これまでの執筆で私は自分の傾向がわかっていた。つまり、PCに向かって文字を打ち始めると勝手にどんどん筆が進む、という私の傾向。これまでも1話書く時にその結末までは決めていないことがほとんどで、だから、最初のプランニング段階で苦難したため「もう何も決めずとりあえず書いてしまおう」でこのお話はスタートした。そしてその犠牲になったのがてつくんである(笑)ごめんね。

過剰なヒロイン愛ゆえ

今回のヒロインであるひかりちゃんは、実年齢も25歳である。ちなみにこれまでのヒロインは全部嘘の年齢だった。なので、私は俄然、やる気が出ていた。

ひかりちゃん(敢えて役名で書きます)はnoteで知り合ったジンペンだ。記憶が定かではないのだが、確か私が彼女の記事にスキしたのが最初だった…のではないかと思う(違ったかな?)。その後彼女も私の記事を読みにきてくれて…とまあ、とにかくこの辺の記憶は曖昧なのだが、私が彼女を好きになったきっかけはしっかりと覚えている。それは、彼女のエッセイで、彼女が小さい時にアンネの日記に影響されて語りかけスタイルの日記を書いていたというものだった。そのエッセイ自体も、その奥にいる作者のことも私はとても好きになって、それからも彼女の文章から彼女の感性とか性格とかを色々感じ、すなわち、私はひかりちゃんのファンだった。

よって、バンタンメンバーへの愛を爆発させて書くべき妄想小説を、今回、私はヒロイン愛を爆発させて書き始めた。これが、私のこれまでの作品と今回の作品との大きな違いである。

ただ、やはり、難しかった。だって、知らないんだもん、ひかりちゃんのこと(笑)。それに、好きだからこそ「え…これ、私と全然違う…」とも思われたくなくて、妙な責任感みたいなものまで感じながら書いた。いや、正確には、この責任感みたいなものはこれまでのヒロインに対しても持っていて、そこは同じなのだけど、彼女は25歳で、ある種恋愛に現在進行形な人物であり、子持ち主婦(言い方ごめん)をヒロインにするのとはやっぱり訳が違った。何なら、本当にキムソクジンと結ばれる可能性もある人物ゆえの難しさとでも言おうか…。

って、このくらいの書き方では私の抱えた苦労は伝わらないだろうな。というのも、私はひかりちゃん愛を爆発させたために、しかも当初プランなしに書いていたくせに「あれやりたい、これやりたい」がものすごく沢山あった。そしてそれらは全て見事に私の脳内にお蔵入りとなってしまって、毎回「あぁ…あれもやりたかったけどどんどん遠ざかってるぅ〜」という苦しみを味わった。ごめん、全然伝わらないね多分w

金南さんのせい

第一話でテヒョンを軽々とお話の犠牲にして、私の中に「早いうちにソクジンのライバルを出そう」との思いが生まれた。そして、なんとなくひかりちゃんはナムさんが好きかなぁと思っていたのでナムさんに隣人「金南さん」役で登場していただいた。そしてそれがもう、この話が長引き、私の「あれやこれや」のプランがお蔵入りとなった最大の原因となった。

つまり、金南さんが良すぎた…。途中で「あれ?これ、ひかりちゃん、金南さんと結ばれる?」と何度か焦った。良すぎたために面と向かって告白を断ることができず回想でのお断りになってしまったことをこの場で改めて謝罪したいと思います。

なお、金南さんでいずれスピンオフを書こうと思ってます。ふふふ、楽しみ♡

彼氏ソクジンにやってほしいことが泉の如く湧き出るせい

プランなしの行き当たりばったりであったが故に、毎回のストーリーが単純に私の煩悩で埋め尽くされた。つまり、キム弁護士にこんなこと言ってほしいな、一緒にこんなところに行きたいな、こんな風に甘えられたいなor甘えたいな…とかそういうことばかりをただただ書き続けてしまった。これはソクジンの多面性あるキャラクターと溢れるほどの魅力のせいだ、絶対に。

これまで色々な妄想小説を書いているが、私が書くことを楽しめるのは確実に単発ものだ。特に、シンプルに自分のバンタン愛を叫びたいがために書いたようなもの(最近のものだとソウルの妄想旅行記なんかがそう)は、成果物が妄想小説なだけで、あれは単なる「バンタンが好きで好きでしょうがありません!」という私の感想文であり、だから、書く=愛の発散という感じで書くことをかなり楽しんでいる。また、私はどちらかというとある一瞬を細々と描く方が好きだ。連載ものはストーリーという枠組みがあってこそなので、ただデートの詳細を書いたりどんなキスしたとかどんな景色を見ただとか、そんなことばかりでは一気につまらなくなるため、この「自分が書いていて楽しい詳細描写」と「大枠として読者に次を期待させる描写」のバランスを取るのが結構難しい。これは連載ものを書くたびに毎回思っていることで、いつも二つのバランスを取らなければならないことに小さなストレスを感じていたりする。つまり今回は行き当たりばったりだったので前者が多めになってしまい後者が疎かになってのストレスと、軌道修正するために無理やり後者に力を入れて今度は前者が疎かになってしまうストレス、を終始感じていた。

余談ではあるが、連載ものを書くたび、私を感動させた数々の連ドラの脚本家たちに大いなる尊敬の念を抱く。詳細と大略との超絶なるバランス及び魅力的なセリフが面白いドラマの条件だと、これを書いている間、何度も強く感じました。

最終回を上げた数分後に失敗に気づく

今日(もう日付変わってて昨日だね)、子供が半年ぶりに加入したDisney+に夢中になっている間に最終回を書き上げ、それをnoteに上げ、数分後に「やっちまった!」に気づいた。

「で、最後のピースってタイトルは何やねん」

まあいいやそんなこと誰も気にしないだろう、と思って書き直したりはしなかったのだけど、念のため説明しておきます(って、そんなこと説明しなくてもこれを読んでくださってる方は大体見当がついていると思いますが…)。

最初のプランニングの段階で決まっていた数少ない設定のうちの一つが「瓶に入れた手紙」だ。なぜこのアイディアが生まれたかというと、ひかりちゃんのアンネの日記エッセイがあまりに好きすぎて、それの代替として「夢見がちな少女が瓶に手紙を入れて海に流す」というエピソードを考えた。そして、そういうこと今もしてる人いるのかな?と調べ物をしているときに偶然あるニュースを見つけた。

イギリスのザ・サン紙によると、女性の名前はマンディ。彼女は13歳のとき、遠足で行ったスコットランドの海から、文通相手を求める手紙を出した。手紙の入ったガラスボトルは2年後、当時6歳だったリチャードの元へ流れ着く。リチャード少年はマンディにポストカードを返したのだが、「年の差」を感じたマンディはそれに返事を書かなかった。

海をこえて本当に手紙が届いた、というだけでも奇跡的なのだが、話はここでは終わらない。それから30年近く経った2010年、部屋の整理をしていたマンディは、1981年に彼女のもとへ届けられたポストカードを発見。それに書かれている姓名が、今の彼氏とまったく同じことに気がついたのだ。まさかと思って確かめてみたところ――彼らは付き合うはるか昔に、すでに「出会って」いたことが判明したのだ。マンディはそのことを知り、「ほとんど気絶した」という。

これを見つけて「よし、これだ!」と結末だけは決めた。そして、お互いが人生に何か足りないと感じていたものを運命の相手が持っていた、というようなお話にしよう、というぼんやりした構想が生まれ、ジグソーパズルの最後のピース、という意味合いでこのタイトルにした。

ということで、タイトルの謎はこんな感じです。最終回読み終わって「あれ?」と思った読者の皆さん、申し訳ありませんでしたw

最後に

ひかりちゃんご本人からは毎回とても可愛い感想をいただいていて、今日も、それはそれは感涙してしまうような、私の中のひかりちゃんイメージを壊さないどころか更に好きになってしまうようなDMをいただいた。その一言一句が私の抱えていたちゃんと書けなかった後悔や罪悪感みたいな気持ちを綺麗に洗い流してくれて、こうして今長々と感想文を書きましたが、実際には私の心の中はもうキラキラと澱みない状態となっております。ありがとう。でも本当はもっといいもの書きたかった…修行して再チャレンジしたい。

ひかりちゃんのみならず、このお話を必ず読んでくださって、スキしてくださる皆様、特にコメントをくださる皆様、本当に、本当に感謝しております。元々この遊びを始めた「雪ネリネ」の時は、モデルのるみさん一人に読ませるために単純に一番書きやすく上げやすいnoteを使っただけで他の誰にも見せる気がなかった。それが、こうして一定数の方に読んでいただけ感想までいただけるようになって、甘やかされた私は今や誰かの感想無くしては前に進めない人物になってしまいました…。なので、読者様へプレッシャーを与えているようで大変恐縮なのですが(そういう意味ではないのでお気になさらず)、スキしてくださった方、感想書いてくださった方、本当にありがとうございます💜ボラへです💜

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第一話と執筆感想文は全文無料公開しています

人生リセットした25歳と年上弁護士キムソクジンの恋、全24話(2022.4〜連載)。 家具屋ナムジュンのスピンオフ(全8話)も収録

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