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静かな暗闇の中で

テレビが壊れた日から、無音の生活が始まった。4年同棲した彼とは、その1ヶ月後に別れることになった。

ふと時々、わたしは世界の中で誰にも愛されていないひとりぼっちなんじゃないかと思う。
例えば今日のような 静かな夜に。

決して友達がいないわけじゃないし、家族の仲が悪いわけじゃない。むしろ側から見ると幸せな方だと思う。

ただ時々、無性に寂しくなる日があるだけ。

そんな時にInstagramやTwitter、Facebookを意味もないのに何度も開く。
誰かとつながっている感覚が欲しくて。

あんなに抱きしめてくれた彼はもう隣にいない。泣きじゃくる程若くはなかった。かといって直ぐに吹っ切れるほど軽い気持ちでもなかった。

別れが来るたびに少しずつ強くなって、傷ついていない振りをするのが上手くなった。
本当は傷ついている。ここでだけ本心を言おう。

力強い瞳も、無邪気に笑う顔も。
眠る時に優しく胸を貸してくれる優しさも。
いつも沢山呼んでくれた名前も。
2人で旅行にいったこと。
一緒にごはんを食べにいったこと。
2人で泥酔して起こした失敗や、あなたが声を震わせながら話してくれた出会う前の話。
何度もした些細な喧嘩。お互いの夢の話。
綺麗な寝顔。時々かくいびき。

別れたことに納得している。
薄々気付いていたのに、気付かないふりをしていたことは別れ話をしている時に気づいた。


一緒にいると甘えてしまってダメになる。


本当だよね。
気付かない振りをしていたんだ。
それでも一緒に居たかったんだ。

彼はいつも優しい。
その優しさに、わたしはいつも後から気づく。
次、彼と飲む時はわたしも自分でしっかり立っていよう。大好きな大切なひとだから、次は仲間として幸せを応援し合いたい。

まさかまだこんなに涙が出て来るなんて思ってなかった。
ふとした瞬間に思い出す思い出。いつも笑っている。彼もわたしも。


いい恋をしたね、と友達に言われた。
笑って泣いて、喧嘩して、また笑って。
隣にいるのが当たり前だった日々。

当たり前なんてないって知った今。
いつも支えてくれてありがとう。
まだちゃんと思い出には出来ないと思うけど、結構前を向いて進んでいます。

正直、彼氏と別れ人生最大にお金が無く、転職した仕事も試行錯誤中。
1人立てるように、神さまからのギフトだと思おう。少々荒治療ですが。

どうなるか分かんないけど、幸せであり続けるのは決めている。
これからどうなるのやら。

#エッセイ
#リスタート
#別れ話

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