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Rogueから学ぶVC術

こんにちは、おふとんです。

majorの季節がやってきましたね。僕はSoniqsが光の速さで敗退していく様を見て、悲しみに暮れています。
そんなSoniqsを横目にmajorで順調に勝ち進んでいるのがRogueです。Rogueは特に攻めにおいて決まった作戦をするというよりも、IGLのLeonGidsを中心にその場で話し合い柔軟に対応していくチームです。

今回の記事はそんなRogueの強さの秘訣であるVC術をRogueの公式YoutubeにあるVC動画から学んでいきたいと思います。



1.連携を取るVC

まずは動画をご覧ください。
EUL Stage2 Playday6 Rogue vs BDSのラウンド5のVCです。

用務室のマエストロを視認したRogueは用務室の制圧を目指します。その過程で以下のようなVCをしています。

LeonGids「用務室に一人いる。つぶせるかもしれない。」
LeonGids「誰かラペリングしてくれれば、用務室の敵を倒せる。」
Deapek「了解。ラペリングからスタンを入れるから待ってほしい。」
LeonGids「準備はいい?」
Cryn「まだダメ。(1階にいるから)もう少し時間がかかる。」
LeonGids「Crynは置いて、行っちゃおう。」
Deapek「3,2,1…用務室にスタン入れた。会議にスタン入れた。ラペインする。」
LeonGids「用務室の敵を倒した。」

このVCのポイントとして以下の3点があります。


・倒したい敵と方法の提案
IGLのLeonGidsが用務室にいる敵をラペによるロック+自分の詰めのという形で倒したいという提案をします。CEO側を攻めるにあたっては用務室がバイタルエリアにあたるので、バイタルエリアのコントロールを方法も併せて提案することは攻めの構築において非常に重要なポイントになります。

・提案者以外からの追加提案
提案者(今回の場合はLeonGids)からの提案が完璧であるのがベストですが、実際の試合においてそうはいかないことが多いです。
実際に今回LeonGidsが行った提案はLeonGidsが用務室のマエストロに対して、ドライな撃ち合いを挑むものなので、この五分五分な撃ち合いにLeonGidsが負けてしまい、マエストロが動かなかった場合トレードができません。そこでDeapekがゾフィアのスタンを用務室へ撃ち込むというLeonGidsの撃ち合いの勝率を高める提案をしています。
このように最初の提案に足りていない部分を周りが追加提案をすることで補完することでより作戦の成功率を高めることができます。

・タイミングを合わせる意識
基本的なことではありますが、「3,2,1…」という掛け声などを活用してタイミングを合わせることがこうした作戦を通す際には非常に重要になります。
今回の場合であればコンカッションを撃ちこむタイミングとLeonGidsが用務室にエントリーするタイミングがずれてしまうと、コンカッションを食らっていない敵と戦うことになってしまい、せっかくの提案が無意味になってしまします。

2.人数有利状況を確実に勝利につなげるVC

まずは動画をご覧ください。
EUL Stage2 Playday5 Rogue vs Wolvesのラウンド5のVCです。

タイミングを合わせて改装を取りに行き、3vs2の人数有利を獲得したRogueはこのあと以下のようなVCでラウンドを確実に取得します。

Deapek「マイケル、マイケル(※)」
Cryn「(1階のバーにいたので)監視室経由で合流する。」
LeonGids「1階にドローンあるからそれを見ておく。」
Deapek「Spoit、(金庫の方向ではなく)ベッドの入り口を見て。(Deapekが物流を見ており、Crynが監視方向から進行していたので、金庫方向よりもベッド方向から敵が来るリスクが高いため)」
LeonGids「物流にフロストがいる。」
Kanto「Deapek、(1階の)トイレに使えるドローンあるよ。」
Deapek「OK、ドローン回す。メイン階段上はクリア。トイレに一人。」
LeonGids「物流に一人、(2階の)トイレに一人。」

※Rogueにおける「一旦落ち着いてその場をキープする」という意味のVC

このVCのポイントとして以下の2点があります。
・人数有利をすぐに失わないようにする意識
一度人数有利を獲得するとつい勢いに任せてそのままいってしまいがちですが、たいていの場合は一度落ち着いて丁寧に攻めを行った方がよいです。Rogueの「マイケル」のようにVCで味方を落ち着かせ、離れた場所にいたCrynを合流させてから状況を整理しなおして、丁寧に攻め切る意識を持つことで人数有利を活かしやすくなります。

・敵の位置を把握する意識
敵の位置が曖昧なまま攻め込むと一人二人程度の人数有利は簡単に覆されてしまいます。こうした事故を防ぐために少人数戦ではドローン等を活用して、敵の全員の位置を確定させることが重要です。
今回のRogueのVCではKantoが味方のドローン状況を確認し、使えそうなドローンを持っていたDeapekにドローンを回すよう指示しています。チーム全体として、こういった場面でしっかりと敵の位置を把握しようという意識があるからこそ実現した提案であり、こうしたVCがチームの勝率上げることにつながります。

3.効果的な反省&提案のVC

まずは動画をご覧ください。
EUL Stage2 Playday5 Rogue vs Wolvesのラウンド7終了後のVCです。

ラウンド序盤にCrynとSpoitが窓から飛び出したところを、これを警戒していたWolvesに倒されてしまい早々に2人の人数有利をとられてラウンドを落としてしまったRogueでしたが、このラウンドで得た反省・学びを基に次のラウンドにつながる提案が以下のようなVCで行われています。

Cryn「みんな聞いて。俺とSpoitはやらかしちゃったね。最初、飛び出しすべきじゃないって話してたのに飛び出そうって提案しちゃった。これは俺の責任。」
Cryn「ただ5vs3の状況で相手はギリギリまで現地に攻めてこなかった。だから次は時間を稼ぐ感じでプレイしよう。」
LeonGids「OK、いいね。それならまた地下守りでいけると思う。」
Deapek「Outsidersみたいなプレイスタイルでやればいいと思う。」

このVCのポイントとして以下の2点があります。
・ミスの原因を分析し、必要以上に引きずらない意識
飛び出さないという話をしていたのにも関わらず飛び出す提案をし、敵に倒されてしまったCrynは自分の良くなかった点について自己申告します。もし事前に話していたことを無視したプレイをしていれば、試合中であっても指摘する必要がありますが、当人以外が指摘すると雰囲気が悪くなりがちなので、ミスをした当人が自己申告することで必要以上にミスを引きずらずに切り替えることができます。

・敵の特徴の分析とそれを踏まえた提案
動画内ではラウンド7こそ落としてしまいましたが、そこから「攻めが遅い」という敵の特徴をつかんだうえで、より時間を稼ぐプレイスタイルに変更しようという提案がなされていました。
このように負けたラウンドであっても、負けそのものを引きずるのではなく、負けから得られた情報を基に次の勝ちにつながる提案をすることで勝率をより高めることができます。


いかがでしたか?

作戦を決めることは大事ですが、事前に決めた作戦通りに事が運ぶことはそこまで多くないでしょう。そのときに重要になるのがVCの内容です。

今回RogueのVC術のポイントを何点が抽出してみましたが、これらを実践することでよりラウンド中の対応などが柔軟にできるようになると思います。チームのIGLを中心にぜひ実践してみてください。

それではまた。


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