FPSチームの強さとは何か?~IMPACTモデル~
どうも、おふとんです。
最近、結局FPSチームの強さは何で測ることができるのか考えておりまして、今回の記事にいたりました。
是非最後までお読みください。
1.FPSチームの強さをどうすれば測れるのか?
古来よりあるテーマとして、「撃ち合いが最強の人を5人集めれば最強のFPSチームが作れるのか?」という問いがあります。この答えは歴史が証明していますがNOです。なぜならば、FPSチームの強さには個々人の撃ち合いの強さ以外にも様々な要素があり、他の要素が十分強ければ撃ち合いで劣る相手にも勝つことができるからです。
では、撃ち合い以外にどういった要素があるのかという部分を考えていけば、ケロッグのコーンフレークの5角形のように分かりやすくFPSチームの強さを測り、理解することができるのではないかと、そう思うわけです。
2.FPSチームの強さの要素~IMPACTモデル~
今回はFPSチームの強さを測る要素として、6つの要素を考えました。そして、それぞれの要素の頭文字をとってIMPACTモデルと名付けたいと思います。それではまずIMPACTモデルに含まれる6つの要素を紹介し、そのあと各要素の解説をしていきたいと思います。
個人技:Individual Skill
士気:Morale
熟練度:Proficiency
対応力:Adaptability
コミュニケーション:Communication
作戦:Tactic
2-1.個人技:Individual Skill
チームの選手個人個人の撃ち合いの強さ、キャラクターコントロールの上手さ、スキル/ガジェットの使い方の上手さなどの他の選手に依存しない個人技のことを指します。
2-2.士気:Morale
チームメンバーのモチベーションやチームの雰囲気など、チームメンバーのメンタル的な部分を指します。
2-3.熟練度:Proficiency
作戦やセットプレイ、細かい連携などを精密にこなすことができるチームプレイの熟練度のことを指します。
2-4.対応力:Adaptability
敵のプレイに対して適切な対抗策をとり、ゲームの中で対応していく能力を指します。
2-5.コミュニケーション:Communication
チームメンバー間でコミュニケーションを円滑にとり、チーム内で共通認識の形成や状況の共有をする能力を指します。
2-6.作戦:Tactic
攻めや守りをする中で論理的で強力な作戦をあらかじめ立案する能力を指します。
3.IMPACTモデルがあると何が嬉しいのか?
第二章でIMPACTモデルに含まれる6つの要素と各要素は具体的に何なのかについて説明しました。とはいえ、こんなモデルありますよ~と言われ、とりあえず各要素について分析したところで、そこから何か示唆が得られなければモデルとして意味はありません。
ということで、第三章ではIMPACTモデルがあると具体的にどういった示唆が得られて、何が嬉しいのか?を説明していきたいと思います。
3-1.チームに必要な改善策を明確にできる
IMPACTモデルの基本的な目的はチームの強み・弱みを可視化することです。何らかの方法で、各要素の水準を定量的に測ることができれば、そのチームの強み・弱みを可視化し、チームのレベルアップのためにどういったアクションが必要なのかを明確にすることができます。
例えば、IMAPCTの6つの要素のうち、他の要素に比べてC:コミュニケーションに弱みがあることがわかれば、練習を通じて具体的にどうコミュニケーションに問題があるかを明らかにし、それを改善するためのアクションが取れるようになるといった具合です。
3-2.ある改善策の妥当性を総合的に判断できる
またIMPACTモデルの良さとして、ある要素を改善しようと実施したアクションが他の要素に悪影響を与える可能性も考慮できるため、その改善策が本当に最適なものかを総合的に判断できる点にあります。
少しわかりにくいと思うので具体例を出します。
あるチームが自分たちの弱みがIMPACTのI:個人技だと判断し、それの改善策として、チーム内で最もスタッツの低いサポート兼IGLの太郎さんを、より個人技のある次郎さんに変えようとしたとします。
この改善策は当然I:個人技の向上は期待できる一方で、サポート兼IGLの太郎さんはA:対応力、C:コミュニケーションに大きな貢献をもたらしているはずですし、場合によってはM:士気、P:熟練度、T:作戦の部分でも貢献度が高いこともあります。
このときに太郎さんの離脱によってレベルが下がることが見込まれる他要素のマイナス分を次郎さん及び既存メンバーが十分補填できる場合は問題ないですが、I:個人技の向上だけにフォーカスを当ててしまっている場合は、他要素のレベルが下がることに気づかず、チーム力を大きく下げてしまうことに繋がりかねません。
IMPACTモデルを意識すれば、ある要素の改善策が他の要素に悪影響をもたらすかもしれないという視点を持つことができ、その改善策が総合的に見て妥当なものか判断することが可能になります。
いかがだったでしょうか?
Eスポーツでは、特定の選手をチームから外すべきか否かがしばしばツイッターで話題になったりします。
このとき一般の視聴者やTier2,3レベルでしか競技経験のない人の場合、スタッツなどの表層的な部分以外にどういった観点でプレイヤーを評価すればよいかイメージできていない人が多い気はしていました。
是非今回の記事を読んでいただき、チームの強さにはこのような要素があり、このプレイヤーはこうやって強さに寄与しているんだなという部分が少しでもイメージできたら幸いです。
また今回、あえて要素は6つだけであると言い切ってしまいましたが、これが絶対正解だとは思っていません。(おそらく6から減ることはないと思いますが)これも要素としてあるんじゃないか?という話は人によってあると思うので、そこらへんは大いに議論できればと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた。
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