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【定期投稿】1分でゲーム理論.011/戦略形ゲーム/期待利得ベクトルにおけるパレート最適性

01.戦略形ゲーム

実現可能な期待利得のベクトルに関するパレート最適性

007(クリックすると該当ページに飛びます)において、戦略の組に関するパレート最適性について定義した。ここで、実現可能な期待利得のベクトルについてもパレート最適性を定義することが出来る。

戦略形ゲーム$${G}$$における期待利得ベクトル$${u(=u_1,\cdots ,u_n ) \in U}$$が実現可能集合$${U}$$についてパレート最適であるとは、
全てのプレイヤー$${i(=1, \cdots ,n)}$$において、

$${v_i >u_1}$$

となる期待利得ベクトル$${v(=v_1 ,\cdots ,v_n)\in U}$$が存在しないことである。

<もっと詳しく>
期待利得ベクトルは、すべてのプレイヤーのが獲得する(と期待される)利得の組である。純戦略の場合は、各戦略の組に対して一組の利得が(確率に関わりなく、確率1で)定まるため、戦略の組に関してパレート最適性が定義できたが、混合戦略まで拡大したことで、利得の分布が離散的なものから、連続的なものへと変化した。そのため、より一般的な期待利得ベクトルにおいてもパレート最適性を定義したのである。

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