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【定期投稿】1分でゲーム理論.012/戦略形ゲーム/均衡点の存在(最適応答対応)

01.戦略形ゲーム

均衡点の存在

ここから何回かに分けて、混合戦略の範囲では、均衡点は必ず一つ存在することを証明する。012では、前提事項となる定義である最適応答対応を理解しよう。なおここから先は数学要素のオンパレードなので、もし概要を抑えたい方は一旦飛ばし後から戻ってきてもいいと思います。

*最適応答対応

$${G=(N, {\{Q_i\}}_{i \in N}, {\{F_i\}}_{i \in N})}$$を戦略形$${n}$$人ゲーム$${G}$$とする。プレイヤーの混合戦略の組を$${q=(q_1, q_2, \cdots,q_n )}$$、プレイヤー$${i}$$以外の$${n-1}$$人のプレイヤーの戦略の集合を$${q_{-i}=(q_1, \cdots, q_{i-1}, q_{i+1}, \cdots, q_n)}$$とする。$${q_{-i}}$$に対するプレイヤー$${i}$$の最適応答の集合を$${B_i(q_{-i})}$$とする。すなわち、

$${B_i(q_{-i})=\{ q_i \in Q_i | F_i(q_i,q_{-i})=\underset{r_i \in Q_i}{max} F_i (r_i ,q_{-i})\}}$$

である。写像$${B_i}$$は、直積集合$${Q_1\times Q_2 \cdots, \times Q_n}$$から集合$${Q_i}$$への点対応集合写像であり、プレイヤー$${i}$$の最適応答対応であるという。

更に、戦略の組$${q=(q_1, q_2,\cdots , q_n)}$$に対して以下のような集合を考える。

$${B(q)=B_1(q_{-1}) \times B_2(q_{-2})\times \cdots \times B_n(q_{-n})}$$

ここで、写像$${B}$$は直積集合$${Q_1\times Q_2 \cdots, \times Q_n}$$からそれ自身への点対応集合写像であり、$${B}$$をゲーム$${G}$$の最適応答対応という。

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