ありふれた題材ほど難しい現実
世の中のニーズとジャンルの関係性には、広さと深さがあると思うんです。何の話かっていうと、いろいろと新規でフォローしてくれた人とかを見にいった時に、興味を惹かれるプロフィールとまるで心が動かないプロフィールがあって、どうしてそう感じるのか?を考えていて気づいたんです。
まず、誰でも書けるありふれた題材をテーマにして、それをおもしろく表現することは実はとても難易度が高いんです。
誰でも書ける=参入障壁が低いので絶対数が増えます。競合がめちゃくちゃ多いし、見慣れてしまう。
次に、テーマ設定が広い=抽象的になりやすい。抽象的なことをおもしろく書くことは、構成や表現をかなり工夫しないと実現できません。
特にありがちなのが「生き方」とか「暮らし」とかですね。日記もそうかな。確かに誰が読んでもいけるんだろうけれど、誰でも書けることなら興味関心はどうしたって薄くなちゃいます。
ニッチなら受ける訳でもない
「僕の生き方を書いていく日記です」だとほぼ興味を惹くことはできません。これでも成立するのは、もともと有名でファンのいる芸能人くらいでしょうね。
では逆に「豆腐職人の僕が語る、簡単な豆腐の作り方」だったらどうですか?
これはこれで読んでみたくはあるけれど、どうでも良いと思われて読まれない可能性も高い。ジャンルがニッチであれば良い、という単純な話でもないです。
こういう時は、3つくらい要素を掛け合わせるとおもしろくなったりします。
「豆腐職人」×「DIY」×「エンタメ」とかね。昨日見た豆腐で包丁を作る動画は、まさしくこんな感じでした。
ちょっとヤンデレ的=精神的に病んでいる状態で何かに執着するような表現が混ざっているのでそういうのが苦手な人は閲覧注意ですが、豆腐職人が豆腐で包丁を作ればウケるって訳です。(この人は豆腐職人じゃなく研磨マニアだけど)
ちょっとだけズラすと魅力的になる
そんなこと言われても自分には凡庸な要素しかない...と思う人もいますよね。良いんですよ、無理して変な要素を探してこなくて。
実は、普通がいちばんおもしろいんです。離れすぎると一発芸としてはウケても一瞬で消費されちゃいますから。
だから、自分の持ってる普通の中から3個並べて、それをくっつけて話を作れば良いんです。うまくいかなかったら、また別の3個を出してきてくっつけてみる。その繰り返しです。
自分の要素なんて10個〜20個はすぐに出てくるハズですよ。生きていればレッテルとラベリングまみれですから。
「主婦」「育児」「料理」とかでも良いし「男」「女」「LGBTQ+」とかもある。「車」「DIY」「楽器」「ゲーム」とかの趣味だって良い。「甘党」「辛党」「苦党」とかの好みでも良い。選べなかったら適当にくじ引きでもすれば良いです。
そこに「まじめ」とか「ノウハウ」とか「エッセイ」とか「コメディ」とかの方向性づけを掛け合わせれば完成。
できれば最後にちょっとだけズラすと良い。イメージの真逆の要素に振ったりとか。「ズボラ」×「主婦」×「家計簿」=ズボラな主婦の1行家計簿、とかね。ちょっと見てみたくなる。
頼まれ仕事の時はアウトプットの方向性ってある程度ターゲットや目的地が決まっているんですけど、誰にも頼まれずに自分で書くなら自分でゴールを見つけなきゃいけないですからね。
まぁ、ゴールもなくターゲットもなくあたりまえでありふれた日常を美しくおもしろく書けるっていうのが、ひとつの理想でもありますけどね。これが中々難しい...理想の道ははるか先です。
何を書くかって、選ぶの難しいですね。
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