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1円の価値は10年後でも1円か?

お金お金お金〜...世の中のほとんどのことは換金可能で、それこそSNSでのフォロワーの多さや影響力すら広告宣伝の為に換金される時代。

でも、実はお金って言うのは一つの概念で、みんなの思い込みがグルグルまわっているだけなのかもしれない。

だって家賃だって目に見えない権利をお金で買っている訳だし、毎朝の通勤電車だって乗車して移動する権利をお金で買っているって事だ。


1万円札の原価は23円とか28円とか言われているけれど、要はあの紙切れの本来の価値は数十円がせいぜい良いところで、残りの9980円は目に見えない他の何かでできている。

それこそ風邪薬の半分が優しさでできているように、札束の半分以上は信用でできていると言ってもいい。みんなが残りの9980円の価値を信じているから、諭吉は諭吉でいられる訳だ。


電子決済や電子商取引が増えてきた昨今、お札に触れる回数が減っていく中で疑問に思わないだろうか?お金の正体とは何なのか?

ATMの中の数字が減ったり増えたりする中で、もはや物理的なお札と硬貨の移動ですらない数字の増減が、概念と商品の物々交換になりつつある。


1円の価値は10年後でも1円なのか?

お金とは何なのか?この疑問について考えるなら、一番わかりやすい問いかけは「今ある1円の価値は10年後でも1円なのか?」ということを考えるといいと思う。

僕らは当たり前に、今日も明日も1円は1円で価値があると思い込んでいるのだけれど、実はそれはみんなで思い込んでいるだけだ。

本当は、1円の価値は場所によって全然変わるし、大きくみれば為替という巨大な波のうねりに乗っかっていて価値もユラユラと揺れ動いている。


わかりやすい例だとインフレやデフレと呼ばれる経済用語のアレがある。

極端なインフレ、つまりハイパーインフレと呼ばれる方向に経済と為替の波が動くと、みんなが信じていた価値がどんどん変わっていって、もしかしたら今あなたの手元にある1円玉は10年後には0.0001円くらいの価値になっているかもしれない。

それこそ、今120円のおにぎり一個が120万円になる世界。札束を持って買い物にいくなら不便極まりないけれど、キャッシュレスなら全然ありえる未来だ。

逆にハイパーデフレだったらどうなるか?今120円のおにぎりは、12円になっているかもしれない。その分月給20万円の新卒の若者は、月給2万円になっているかもしれないけれど。


お金の価値は、いつだって揺れ動いている。

今、僕らが銀行に預けている1万円は、ほとんど金利がつかなくなっている。そのまま置いておいても増える金利は僅差の範囲で、ATM手数料を年に1回でも払うと赤字になるレベルだ。

でも、世の中全体では世界人口は増え続けているし、世界の総GDPも増え続けている。これってつまり、世界ぜんぶのお金は増えていっているけれど、僕らの国の銀行に預けてもお金は増えないってことだ。少子高齢化でGDP下り坂の我が国は庶民に実に世知辛い。


お金を増やすにはどうすればいいのか?

お金はやっぱり、減るよりも増えたほうが嬉しい。ないよりもあった方が、できることが多いからだ。必要以上にはいらないけれど、必要充分には手元に欲しいのが本音だろう。

だから貯金をしたり節約をしたりして、なるべく手元にお金が残るように工夫もする。けれど節約には限界があるから、お金を増やそうと思ったら、生きたお金の使い方をするのが一番いいと思う。

お金を増やす方法は、ざっくり言えば三つある。

【お金を増やす三つの方法】
(1)何かを代償にお金をもらう
(2)使う前よりも増えることに使う
(3)増える場所に置いておく

(1)は労働の対価にお金をもらう方法だ。すごく一般的でみんなやっている。もらえる金額はピンキリで、労働の内容も頭脳派から肉体派までそれぞれだ。

(2)は事業を作ったり、不動産を買って運用したり、物を仕入れて売ったりする方法。会社を作って成長させて売ったりするとたくさんお金が手に入るらしい。もちろん失敗すると減ることもあるし、場合によっては借金が残ればマイナスだ。

(3)は株式投資や投資信託なんかにお金を預けて、金利を得ていく方法だ。経済や為替は揺れ動く波だから、下り坂の時は預けたお金は減っちゃうし、登り坂の時は預けたお金は大きく増えたりする。


プロレタリーアートを脱する為に

お金を増やす方法はなんとなくわかった。さて、じゃあどうすればいいか?

リスクヘッジの基本戦略は、分散させることだ。つまり、3つとも全部を同時にやっておくのがいいと僕は思う。

(1)はローリスクだけどローリターン。(2)はハイリスクハイリターン。(3)はそれなりのリスクでそれなりのリターンが見込める。

ちなみに僕らの暮らしている資本主義国家では、(1)だけをして生活する人をプロレタリアートと呼ぶ。一見すると横文字でかっこいいのだけれど、内容は「生産主題を持たない無産階級、賃金労働者階級」という意味だから結構つらい。

(1)だけだと永遠に歯車をやらなきゃいけないから、やっぱり(2)と(3)を組み合わせるのが良さそうだ。


ちなみにプロレタリアートの反対語はブルジョワジーという。資本家階級、よく聞くあのブルジョワってやつだ。

ブルジョワって聞くとつい成金趣味の嫌なヤツを想像しちゃうけれど、実際は中産階級の市民だって資産運用をしてお金を稼ぐなら立派な資本家だ。

資産運用だけで暮らせるなら100%な資本家だけれど、70%労働者で30%資本家くらいのお金との付き合い方が一番バランスが良さそうな気もする。


お金の話っていうとついつい汚くやましい守銭奴的なイメージがチラついちゃうけれど、その裏には文化や文明や歴史の話と、人間の創意工夫してきた信頼を取引するシステムが詰まっている。

書いてみて思うけれど、お金の話って実は結構アーティスティックでおもしろい。

こうして色々知って仲良くなれたら、もうちょっとたくさんのお金がわがやに遊びに来てくれたらもっと嬉しいんだけどなぁ。

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