コマ図と林道記事が毎月雑誌に載ってた話

みんな忘れてるだろうけど、90年代に人気だった記事に ここどこ ってのがあった。
オフロードバイク雑誌 BACK OFF(バックオフ)に毎月掲載されていたコマ図だ。

オフ専門誌とはいえ全国誌だったので、なんとなく全国を網羅してる感じで展開されていた。つまり、毎月複数個所のコマ図が載ってた。今月は関東と近畿と中国、みたいに。

純粋にコマ図を楽しむ企画でもあるし、迂遠な感じの林道紹介記事ともいえる。コマ図なのでミステリーツアー。林道名が出てこない。

スタート地点はわかりやすくコンビニなどを指定してあり、コマ図をたどるとその近くの林道を走ることができ、コマ図上で指定された林道内のどこかで ここに来た証拠 の写真を撮る。それを編集部に送ると、正解なら編集部からステッカーだったかが送られたんじゃなかったかな。先着〇名とか、制限があったかもしれない。

証拠写真は雑誌に掲載された。たぶん、全員。
指定の場所と判断できるような特徴があるもの、たとえば案内看板とか、峠の石塔とか、変わった形の岩や大木とか。そういう目印と愛車と自分、そんなパターンの写真がずらりと並んでたんだ。

雑誌の発売日が毎月6日なので、直近の日曜日は、コマ図先の林道にオフ車が集結した。週休2日はまだそんなに多くなかった時代。

居合わせた誰かと写真を撮りあうので、一人で出かけても愛車と一緒の写真を撮れた。これは写真についてた投稿コメントから見て取れる。

セローで来てたライダーに撮ってもらいました。ありがとう。
とか

今回は難しかったです。迷って諦めかけましたがRMXの人と一緒に探しました。

とか書かれてたからな。もちろん誰にも会えずに目印と愛車だけの写真もあった。

編集部では〇〇さんが何回、××さんが何回、と個別集計していて、年に1回だったか、ここどこマスターみたいな表彰もしていた。

毎月参加して写真を送れば12回、ちょっと足を延ばして月に2回できれば24回。
沼はどこにでもあるもので、ここどこにずっぽりはまって周遊してるライダーもいた。GWなどの大型連休に合わせて、北海道や九州の ここどこ に出かける人もいた。
そういうのは、雑誌を見てればわかった。たとえば 東京都 山田太郎さん という形で掲載されたから。あ、この人の名前、先月もあったな、今月はずいぶん遠くまで行ったんだな、という感じ。

ところどころおぼろげな書き方ですまん。俺は、記事は見てたが宝探しに参加したことはないんだ。記事上で何となく見てた記憶で書いてる。なので、経験者には隔靴掻痒かもしれん。

追記

参加経験ありの方からコメントをいただけたので追記。

オレが行ってた時は林道の別れ道の看板とバイクが一緒の写真、
何か観測してる建物とバイクが一緒の写真とかを雑誌社送って「FORESTER」に成る。
1回目「F」、2回目「O」、3回目「R」、4回目「E」、…。
8回送って何かが貰え(送られて)たはず。
オレ、4回くらいで「ここどこ」の企画が終わっちゃった

追記以上。

KE-GEさん、コメントありがとうございます。

やったこともないのになんでこんなことを書きだしたかと言えば、タローさんが

林道の名前を上げるなって言うのは「普通に走って楽しかったよ」って言うのもダメなの?

と不安そうにしてたので。

こういう不安は早めに解消してあげたいんで、毎週、週半ばに最低1本あげる、を目標にしてたんだが、今週はもう1本書いた。週末に間に合うようがんばったが、ギリギリですまん。
(週に最低1本とか言いつつ、1本の記事で2週間くらいかかるから、俺。他のメンバーがいなかったら目標なんかとっくに終わってるわ)

あと、最近コマ図がリバイバルしてるんで、こういう楽しみ方もあったんだよって昔話でも入れとくかな、と。

コマ図だけじゃなく、バックオフにもガルルにも、毎月2,3本、実際に走った林道紹介記事が必ずあった。俺らはそれを見て知らない林道へ行ったりしたんだ。

丁寧なアクセス地図もイラストで入ってたし、林道のダート区間は〇km、分岐はどうなってて、あっち行くとこう、逆に行くとこう、迷いやすいとこはここ、路面はこんな感じで、注意したい個所はここ、などと解説も入って、写真もあった。

初級者向け、上級者向け、なんてランクをつけてることもあった。なんなら、林道界隈で食事できる地元食堂の案内とか、おすすめの土産物なんかも載ってた。

雑誌がガンガン林道紹介をしていたこの時代で林道の名前を出すな、というのは、ゲートを潜り抜けてこっそり入るやつか、林道とは呼べない獣道のことを指してる。なので、公の地図に載ってる林道の話をしちゃまずいことなんか、全然ナイね、と俺は思う。

だがしかし。
今となってはそれでもNOという人はいるだろう。ネットでさらせば誰でも見えるから、気になる人には気になる。地元はヤメテ!という人もいるかもしれない。

だってさ、考えてみてよ?今となってはオフロード雑誌の読者数より、あなたのフォロワー数のほうが多かったりするんだから。個人の発言力がそれだけ大きくなってるのは自覚せざるを得ない。

かといって、あれもこれも厳密にすると何もできなくなる。
だからそういうのは、自分の中にある程度指針を持つしかない、と俺は思う。
たとえば俺の場合なら、先に挙げた雑誌で紹介されてたり、ツーリングマップルに載ってたりしたら、それはもう公然の道として判断した。

それに文句を言うやつがいるなら、その理由を聞いて、そこに気づきがあるなら自分の基準を考え直せばいい。

でも話を聞いても納得できないなら?
それはもう話し合っても平行線だからスルーしてもいいんじゃないか?
最大限相手は尊重したいが、自分を曲げてまで付き合う必要はない。
ただ、相手の立場を壊さないよう、距離はとってあげたい。付き合いを疎遠にするとか。少なくとも相手の地元は走らないとか。

間違うことを恐れるな。でも間違えたと思ったら、正すことを恐れるな、の精神。

基準なんて時代時代で変わる。自分で納得できて、誰かに説明できるなら、それでいいんじゃないか?

あと、前回の記事 開かれた林道のモデルケースINGW

は、林道を隠せって話ではなく、走ることをオープンにできる仕組みづくりができてきたよ、こういうの広がるといいね、なんならバイクに関心がなかった人も巻き込めるといいねって話なんで、隠すことにそんなに神経質にならずともいいんじゃないかと、俺は思うんだ。だってさ、隠すことには限界がある。でも共有は無限大だ。

ツーリングマップルで思い出したので、ここからおまけの有料話。

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