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海外発券の話in2023

海外発券とは、海外発の航空券を購入することだ。
昔は海外の旅行代理店経由で購入したものだが
現在は日本にいながら24時間ネット上で購入可能。

海外発券のメリット

1.航空券が安い場合がある

国際線の航空券は正規運賃という鬼価格の設定がある。
これはある程度発券国(出発地)の物価に比例するらしい。
しかしとんでもない価格設定のため、各航空会社は
庶民の手の届くところまで割引運賃を設定している。

この割引具合と為替相場の影響によって
海外で航空券を発券購入した方が安い場合がある。
特にビジネスクラスの航空券は、発券国によっては
日本発のものよりもお得に買えたりする。

例 同じ航空会社のビジネスクラス往復チケット
東京発ロンドン行き 40万円
ソウル発ロンドン行き 30万円

私のように、長距離のエコノミークラスは腰の関係で
不安に思うけど、ビジネスクラスに気軽に乗る経済力もない
という人には価格を調べる価値があるのでは。

2.ルールが緩い場合がある

航空券にはルールがある。
正規運賃はルールが甘々で、日付の変更はもちろん
航空会社の変更やルートの変更も可能だ。

一般的に正規からの割引率が大きくなればなるほど
(=価格が安くなればなるほど)ルールが厳しくなってくる。
日付等変更不可、キャンセルの際の返金不可等。

また、正規が1年間の有効に対して、
割引された航空券は、最長滞在日数が短かったり
最低滞在日数が決められていたりもする。

発券国にもよるのだが、海外発券は
正規運賃に近い条件のチケットを割安に購入できる
場合があるので、結果としてルールが緩くなることがある。

3.マイルが貯まりやすい場合がある

航空会社のマイレージプログラムは現在過渡期である。
最先端を行くのがアメリカ系航空会社のプログラムで
航空券の代金に対してマイレージが貯まる仕組みになっている。

一方で、日系をはじめ多くの航空会社は、
搭乗した距離に対してマイレージが貯まる仕組みだ。
これに航空券の予約クラスが積算率として掛け算される。

予約クラスは各社アルファベット表記で示されている。
この予約クラスを見れば、航空券の割引率がわかるしくみ。

例(具体的な割引率は不明なので適当)
Yクラス→エコノミークラスの正規運賃
Bクラス→エコノミー正規から5%割引運賃
Hクラス→エコノミー正規から10%割引運賃

JALマイレージバンクのJAL国際線予約クラス別積算率(JALサイトより抜粋2023年現在)

海外発券では予約クラスが正規に近いものが
割安に購入できる場合がある=結果としてマイレージが貯まりやすい。

海外発券のデメリット

1.発券国(出発地)まで行く必要がある

隣町のスーパーが50円安く売り出しをしているからと
バス賃片道200円をかけて買い物に行く話と同じである。
トータルでかかる費用や時間を考えないと
結局無駄な買い物となってしまう可能性がある。

クウェート発の航空券を購入したことがあるが、
(トップ画像のBA機。久々のB747はすごく古かった)
当時の居住国からクウェートまでの時間と費用を計算し、
納得した上での海外発券。日本からだと無駄足になりそう。

2.乗り継ぎに注意する必要がある

例えば東京からイスラエルのテルアビブに行くとする。
しかしチケットが高額だったため、
ソウル発のテルアビブ行きを買ったとする(海外発券 B)。

当然まずソウルまで行かなくてはならないので、
別途東京からソウルまでのチケットを購入(国内発券 A)。

A 東京発9:00 ソウル着11:30
B ソウル発14:30 テルアビブ着20:00

ソウルでの乗り継ぎ時間は3時間。
一見何も問題がないように見えるのだが。

AとBは別々に発券し購入したチケットである。
大韓航空が東京-ソウルとソウル-テルアビブのチケットを
セットにした一連の航空券(Cとする)ではない。
そうすると、乗り継ぎ失敗時に問題が起こる。

例えばAの区間が遅延や欠航をしたとする。
ソウルに時間通り到着できず、テルアビブ行きに乗れないとき。
航空会社は何も補償をしない。それは自己責任だと。
あなたが乗り換えてテルアビブに行くだなんて知ったこっちゃないと。

Cのセットの場合、東京-ソウル間が大幅に遅れてしまったとしても
大韓航空はこの乗客はテルアビブまで行くと把握しているので
他社便に振り替えるなり、どこか経由便にしたりしても
とにかく航空会社がテルアビブ行きを約束してくれる。

海外発券を使って乗り継ぎを予定する場合は
十分な乗り継ぎ時間を確保しておきたい。

3.為替変動の影響等を受けやすい

一時期、スリランカのコロンボ発のチケットが安かった。

円高も味方していたのだろうか、
コロンボ発ドーハ経由日本行きのカタール航空
コロンボ-ドーハ間はビジネスクラス
ドーハ-日本間はファーストクラスという条件で
往復17万円ぐらいで購入した記憶がある。

当時の居住国から単純に日本に帰国するよりも
ずっと遠回りで時間もかかるルートだったのだが
ファーストクラスが手の届く金額で乗れそうだったので
人生経験だと思って航空券を買って実際に乗ってみた。

そして時は流れて2023年現在。
スリランカは政情不安のために通貨価値が暴落。
円安を上回るスピードでスリランカルピー安。
買うなら今でしょ!ファーストクラス再び!!
と思いきや、航空券が高いのだ。

航空会社が運賃をスリランカルピー建てで設定するのではなく
USドルなどのハードカレンシー建てにしたものと勝手に推測。
そりゃ円安の昨今、USドルやユーロから日本円に換算すると
かなり割高に感じるよな。

ついでに言うと、上記カタール航空の価格設定が
あまりにもバグっていたために、改定したものとも思われる。
同様にエミレーツも安かったのだが改定済みで今は高額。



ま、賢く海外発券を利用してお安く海外に行きたいという話です。
航空券の値段を調べるのはSkyscannerが有名かと。
ちなみにこれ、設定の国を日本から他の国にすると
数百円から数千円程度安く航空券を買える場合もあるという噂。
VPNを使っても価格が違うとかなんとか。


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