失われてなんかいなかった30年~日本株が史上最高に
日経平均株価が2024年2月22日、終値で39,098円となった。これまでの最高額、38,915円(1998年)を超えて史上最高を記録した。
もちろん私もたっぷり儲けさせてもらっている。
ただ、本稿で述べたいことはそんな些末なことではなく、「失われた30年」という理解は間違っていた、ということを指摘したい。
このグラフは、1976~2020年の「日経平均」と「代表的な日本企業の経常利益」の推移である。
1976年のスタート時点はほぼ同じだが、1989年ごろは日経平均が突出している。
つまり、企業実績(経常利益)がともなわない株高なのでバブルだったのだ。
次に着目すべきは、2000年以降。
今度は経常利益のほうが、日経平均を上回っている。
つまり、日経平均が企業実績を評価できていない状況である。
要するにこの20年間、日本株は割安だったのだ。
最後に注目したいのは、2020年のところ。
日経平均と経常利益が同じ位置にある。
このグラフにはないが、このトレンドは2024年まで続いている。
つまり現状の日経平均は、企業の実績を正しく評価しているといえ、バブルではないといえる。
では失われた30年とはなんだったのか。
ここで問題になるのが「失われた30年」という理解の正当性だ。
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