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直列4気筒のフィーンと上がる快感を忘れていないか(初代隼インプレッション)

最近の2気筒ブームに違和感がある。

例えばヤマハは、直列4気筒のR6の生産をやめて2気筒のR7を出した。
ホンダは直列4気筒250㏄をやめて、2気筒250㏄のCBR250RRを出した。

私が2気筒化に違和感を覚えるのは、これがコストダウン策に思えたからだ。
2気筒エンジンの部品点数は4気筒エンジンのそれより少なくできる。
また、同じ排気量なら2気筒エンジンの部品を大きくすることができる。
部品を大きくすると精度を出しやすくなる。
私はコストダウン目的でつくられた趣味のものが好きではない。

さらにメーカーは、私のような2気筒を懐疑的に思う人に向けて、2気筒の味わい、みたいなものをPRするようになった。

つまり、コストダウンしたいから2気筒にしたのではなく、2気筒の味わいを知って欲しくてこうしたんです、というアプローチだ。
だからこそ、R7にはR1と似たデザインが与えられた。
「デザインをケチっていないでしょ」といったところか。

--このような疑念を持ちながら今日、愛機、初代隼に乗ってみた。
するとやはり、疑念を抱いた直感は当たっていた。

初代隼の直列4気筒エンジンが生み出す、フィーンという音とスムーズかつ迫力の加速たるや。

私が2024年にこんなふうにもったいぶって披露するまでもなく、バイクの正解が直列4気筒にあることは、もう数十年前に判明している。
無論2気筒にも良いものはあるだろう。
しかし直列4気筒と比較した瞬間に「良い2気筒」は「悪くない2気筒」に格下げになるような気がする。

ただことわっておくが、これだけ散々2気筒をくさしておきながら、私は後日、2気筒を褒める記事を書くと思う。

そのときはぜひ「2気筒主義に転向したのか」と揶揄して欲しい。
これは病的レベルなのだが、私の好きなバイクのタイプは時期によってまったく変わってくるのだ。


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