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製造業の企業の不良対策書の書き方と活用方法を解説


製造業企業ではどうしても不良品が出てしまいます。

不良品をゼロにすることは事実上不可能ですが、減らす必要があります。なぜなら不良品はコストでありリスクだからです。

不良品を減らす対策の1つに、不良対策書があります。

不良が出たら不良対策書を書くことで、発生状況、原因、対策を社内で共有できます。

同じ間違いを繰り返さないために、不良対策書をしっかり作成していきましょう。

 

なぜ不良が出るのか:ルールを守らないから


試作の段階でうまくいっていたのに、なぜ不良品が出るようになったのか。

長年不良品が出なかったのに、なぜ今になって不良品が頻発するようになったのか。


それは、やり方が変わってしまったからです。

そして製造現場では、やり方(製品のつくり方)はルールによって決められているので、不良品はルールが守られなかったから出る、と考えることができます。


したがって不良対策書には、なぜルールを守れなかったのか、を書くことになります。


不良が出るのは4つのルールが破られたとき


製造業企業には次の4つのルールがあります。


●現場のルール

現場管理(取り扱い、運搬時、ミス)、作業手順、4M変化点

手順書が守られていなかったのか、手順書に書かれていなかったのかのどちらか。

ミスを誘発する方法を行わない:運搬しなければ落下しない


●その他の部署のルール

工程設計、製造準備、作業観察、予防策を講じる


●企業全体のルール

品質軽視、無理解、社内の価値観、情報管理、経営者の意識、モラル


●自然界のルール

気温、災害、重力(落下すると壊れる)


以上の4つのルールのいずれかが、またはすべてが破られたとき、不良が出ます。

したがってこの4つのルールは「これさえ守っていれば不良が出ない」という内容にしておく必要があります。

 

どこに着目するか

 

不良対策書は1点に焦点を当てて書きましょう。もし3つの原因が同時に発生して不良が発生したら、不良対策書を3枚書いたほうがよいでしょう。

不良対策書が焦点を当てる場所は以下のとおり。

 

■不良対策書が焦点を当てる場所

●人(行動、スキル、教育)

●設備・機械・工具・治具

●材料・原料・部品(品質、基準値)

●方法・やり方(手順書)

●測定・品質管理(なぜ不良をみつけられなかったのか)

●工程

●製造

●管理

 

本来はどうあるべきで、実際はどうなっていたのかを調べ、比較する。

スキルがなかった。機械が摩耗していた。

工具が所定の位置になかった。材料が劣化していた。寸法が規格外だった。

点検チェックシートが形骸化していた。

 

工程、製造、管理は「上流」といわれている。上流でミスが起きると現場で対処できないこともある。また、上流のミスを現場でリカバーする「癖」がつくと、最初はうまくいっても、次第に現場が好き勝手に作業するような無秩序に陥る。上流で現場を管理する体制は重要。

 

対策を考える

 

二重チェックの導入。

ルールを変える。ルールを新設する。

教育して徹底させる。

 

不良対策書のフォーマット

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