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命の価値は対等。全員がそれぞれ、自分の命と、幸せを守ってゆく[2]

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<< 続きです>>

「誰もが、自分の命に責任を持ってゆく」
「誰もが、他人の人生を、勝手に侵害できない」
「命ひとつは、それほどまでに、重いもの」

ひとつ前の、この前提をもとに、話を進めてゆきたいです。

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著者は20年以上、いわゆる「共依存」症状に苦しむ方々の、サポートを続けています。

そして、この「共依存」という症状には、実は、2種類あると信じています。


もしあなたが、「共依存」というワードに興味を抱いて、このページを見てくださったのなら……。
「共依存」とは、以下のような意味であることを、知っているかもしれません。

(……とわざわざ書くのは、多分、定義を詳しく知らないで、本ページを見る方が多いのではないかと、想像しているためです)

【「共依存」とは】

・「これが、自分である」という感覚が、うまくつかめない。
・そのために、「自分がどう思うか」より、
 「他人がこの選択を、どう感じるか」を、優先させてしまう。
 他人の顔色をうかがったり、歓心を買うことをやめられない。


・他人の意見や意向を、自分の決断よりも優先させてしまう。
・他人の意見や意向を、いつも気にしてしまう。

・自分がうまくわからないので、人生の決断が、他人中心になってしまう。
・そのことにより、現実的に、さまざまな無理や不具合が生じる。


決してそうしたいと望んでいるわけではないのに、人生の足場が、自分以外の「誰か」中心になっている。

健康に、他人に依存するのではなく、不健康に、他人に依存してしまう。
だから、依存は依存でも、「共依存」。

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この「共依存」ですが、最新の考えによると、主に2つのタイプに分かれることが分かってきています。
私が仮に、独自に名前を振るなら、こんな感じでしょうか。

・"自己申告型" 共依存
・"無自覚型" 共依存


前者の、"自己申告型" 共依存のほうは、こう。
自分が「共依存である」という自覚もあり、「私は『共依存』です」と、自分から主張するタイプ。


弊社(ONSA)のワークショップにも、当初この、"自己申告型" の「共依存」の皆さまが、たくさんご訪問くださいました。
時間をかけて理解を深めてもらい、必要な援助につないでいった経緯があります。


ここがよいニュースですが、この "自己申告型" 共依存の方々のためには、ふんだんな援助リソースがある。

高いお金をかけて、わざわざ ONSA のワークショップにご訪問にならなくともいい。
弊社のワークショップは、だいいち、プログラム対象外です。

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私の言いたいことは、この ”自己申告型" 共依存の方々に、
「ぜひ、必要な援助を探し当て、つながってほしい」
「自分の命や人生を、安全にしてほしい」

ということ。

そして、実際にそのようなステップを踏まれた方々は、自分を守り、安全に暮らしています。
(そのことを、私は知っています)


これが、本当に喜ばしいし、正統な在り方だと思っている。
重ねて、そのための援助は、(本人たちは「ない」と言い張りますが)この社会にふんだんにある。

極論してしまえば、税でまかなわれた、ほぼ全部の行政サービスが、この "自己申告型" 共依存の方々のために、存在しています。
だから、あるものは、使ってほしい。

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この "自己申告型" 共依存の方々。
イメージしやすいように、主張を記しておきたいです。

弊社にお越し下さる時、たいてい、このような主訴を持っています。

・幼少期に、親に虐待された
・人が怖い
・虐待されたことが心の傷になって、その後の人生がうまくゆかない

・人間関係がうまくゆかないのは、過去のトラウマのせい
・だから、これを癒すために、学びたい


いわゆる「共依存」と Wikipedia で引くと、似たようなことが引き当たってきます。

ですが、注意したいのは、Wikipedia は、素人が編集する辞書であること。
著者が見ている20年以上のあいだでも、定義が、ころころ変わっています。

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あらためまして、直近の研究で、わかってきていることがあります。

それは、以下の2つの「共依存」は、由来がまったく異なること。


・"自己申告型" 共依存(=私は「共依存」です。虐待されました)
・"無自覚型" 共依存 (=私が、……共依存なんですか? 無自覚)


「私は『共依存』です。幼少期に、虐待をされました」
こう自覚して、ONSA をご訪問くださる方々。……弊社だけではなく、さまざまなクリニックや援助機関を訪れる方々の、大多数。

この主張の方々は、実は「発達障害(グレーゾーン含)」であることが、研究により、次第にわかってきています。


このことは近年、精神科医の水島広子医師や、同じく精神科医の高橋和己医師が、自著の中で指摘しています。
また、まったく別方向からのアプローチとして、ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮社)で有名になった宮口幸治博士も、同様の内容を指摘しています。


実は、この現象、弊社(ONSA)もデータで追跡しています。

弊社(ONSA)のワークショップを受けるとわかるのですが、受講者は比較的早いうちに、WAIS(ウェイス)の提出を、任意で勧められます。
WAIS とは何かというと、一般的に「IQ テスト」と呼ばれるもの。


弊社は医療機関ではないので、提出はあくまで任意……「ご希望があれば」ですが、提出の目的はこう。


「脳という見えない場所に障害があり、そのことが、人生を難しくしていないか」
「もしそうなら、なるべく早く、その事実を知る」
「知ったなら、適切な援助リソースに、迅速につながれるから」

「それが、いちばん、ご本人の人生の益になる」
「いちばん早く、『今ここ』の苦痛から解放される」

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人生は、短いです。
そして、安全・幸せな人生を生きるためには、適切な援助が必要。

弊社は、この考えを強く持っているため、WAIS を活用しています。
つまり、憶測や「こうだろう」という想像によってではなく、実際の科学データをベースに、サポート方針を決めています。


そして、実際にデータをとってみると、いわゆる「私は幼少期に虐待された」と主張する方々の、ほぼ全員 の IQ が、やはり発達障害(グレーゾーン)にかかっている。

『ケーキの切れない非行少年たち』の宮口先生がおっしゃっている通りのことが、ONSA の現場でも起こっています。

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要するに、こういうことが浮かび上がってきます。

「過去のトラウマがあり、生きづらい」
この主訴の方々の多くは、多分実際に、過去のトラウマがあるのでしょう。

あるいは、宮口先生のおっしゃっているように、過去のトラウマが「ない」方々もいらっしゃるでしょう。

弊社(ONSA)でも、詳しく聞き取っていった結果、過去に虐待は「発生していなかった」例が、何例もありました。

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どういうことか。
つまり、こういう可能性が、非常に高いです。


「今ここ」……現在進行形で起こっている、
「うまく、理解できない」
「うまく、こなせない」
「何を言われているのか、よくわからない」
「何をすべきなのか、理解できない」


これがたとえば、会社や、プライベートの人間関係で起こってしまうと、うまく日常が回せなくなります。


学校に行くことや、出社が辛くなる。
心もびくびくと怯え、人からかけられる言葉も、怖くなります。

そして、この現象は実際は、「発達障害(グレーゾーン含)」の影響で起こっている可能性が、非常に高い。


つまり、(無自覚の)障害のせいで、うまく理解ができない。
現状把握ができない。
現実を、回せない。

ですが、ご本人は、発達障害(グレーゾーン含)の自覚がない。


そのため、「今ここ」で起こっている現実的な衝突の原因を、
「過去のトラウマ」
と誤解して理解しているケースが、本当に多い。
……というか、私が20年以上見てきた中では、ほとんどこれです。

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重ねて、その中には、実際に親が虐待したケースもありましたし、そうでないケースもありました。
ですが、いずれにせよ、こういうことは言えないだろうか。


原因が「発達障害」によるものなら、必要なのは第一に、発達障害(グレーゾーン含)へのサポート。


そして、このサポートなら、ふんだんに存在する。
これが、よいニュース。

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これらに該当する方々は、
「誰も助けてくれない」
「そんなサービスは、ない」
と言い張ります。

ですが、援助者としての私は、そんなことがないことを知っている。


税によってまかなわれている、ほぼ全ての公共サービス資源が、ここに割り振られている。

また、発達障害者へのサポート目的で開業しているクリニックも、多々ある。
公的な機関なら、もっとあります。

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後ほど、"無自覚型" 共依存について、別記事であらためて、詳しく見てみたい。
比較するとわかってくるのですが、こちらの型の「共依存」に関しては、適切な対処を提供しているところが、ほぼ見つかりません。

また、"無自覚型" 共依存の場合は、発達障害がからんでいるわけではないため、専門の医療資源を必要としないという特徴もあります。
ここが、援助方針として、二者がきっぱり異なるところ。



このふたつの「共依存」。
表面上の「あらわれ」は似ていますが、根っこが、全く異なっている。

だから必要なのは、まず、このふたつを見分けること。
ここが、スタート地点となると、20年超の現場経験から、個人的に理解しています。

<< 続きます >>


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