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最初の2秒が勝負!”アッシュの初頭効果理論”

20年前に読んだ本を思い出した。

「ビルゲイツの面接試験」という本。

その中に書かれているのが、“二秒面接”の話。

ハーバード大学の2人の心理学者が、教師のスキルアップを研究していた。

彼らは、1人の教師につき2秒と5秒と10秒の無音の3種類のビデオを作り、15項目の性能リストを作成し、別々の評価者たちにその教師の評価をさせたという。

つまり、初めて見る教師を2秒、5秒、10秒で評価させるという、何とも乱暴な実験だ。

しかし、この3種類のビデオでの評価は非常に酷似していた。

更に、実際にその教師の授業を半期受けた学生たちに、同じ15項目の性能リストで評価をさせたところ、その評価も同じになったという。

つまり、人は、2秒で相手に対する判断を下していて、その評価は実態と合っているとその本は結論付けていた。


みなさん、アッシュの初頭効果理論を知っていますでしょうか。

ある人に対する印象は、最初に与えられた情報により全体の色づけがなされ、印象の基調が固められる。

その後の情報は、この基本的印象に適合するものは素直に受け入れられ、適合しないものは基調に適合するように解釈され、最初の印象に組み入れられていくという理論。

つまり、最初に良い性格の人という情報を得ると、後から悪い性格という情報が入っても、最初につくられた印象は壊されにくいということになる。

イケメンは羨ましいということになる・・・いやいや、そんな話じゃない。

最初に良い性格と感じた人は、その人を良い人だと最後まで思っており、逆に最初に悪い性格と感じた人は、最後までその人を悪い性格の人だと思い続けるという、なんともモチベーションを下げる話だ。

昔、ちょっとしたセミナーの中で奥様やご主人との第1印象について聞いてみた。

実に9割以上の人が相手に好印象を持っている。

この結果は自分でも驚きだった。

私たちは、採用時に様々な手法で応募者を判断しようとします。

色々な角度から質問をしてみたり、応募者の身だしなみやしぐさを観察したりして、時間の足りなさを嘆きながら相手を判断しようとします。

しかし、アッシュ博士によれば、時間は十分だということになる。

いや、逆に言えば、第1印象で結論を誘導されてしまっているのかもしれない。

この人間の特性を知るだけで、採用方法は変わってくるかも・・・・。

「わずかな時間の面接では人は判断できない・・・」という話をよく聞くが、実はわずかな時間で判断しているのは面接官なのかも。

このことを理解するだけで、判断が変わってくるかもしれない・・・

逆に言えば、第1印象を信じるのもひとつかもしれない。

頑張ろう!中小企業者!


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