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「お金持ちへの道」〈chapter7〉気ぃつけなはれ!

楽して稼げる仕事はないかな、、人間って安直にそう願ってしまうものなのかも、逆に、そこをついてくる悪徳商法のカモになってしまう。

十分な知識の無いままに飛びついてしまうのは、非常にリスキー、仮にそんな美味しい話があるんなら、わざわざ人に教えないのにね。

私もその昔、しくじってしまった事があって、何かというと。

ある雑誌を開いていたら、広告欄で「サイドビジネスをして稼ごう!」という見出しが目に入りました。

中身はと言いますと、ゲームソフトの通販ビジネスで、その会社が用意するチラシをポスティングして、チラシを見て気に入った方が登録し、カタログを送ってもらう。

カタログを見て、欲しいゲームソフトを注文、そのマージンをもらうというシステム。

広告でのモデルパターンとして、詳しい単価は忘れてしまいましたが、チラシ投入枚数に対しての注文率が、これぐらいとすると、月にこれぐらいポスティングすれば、リピーターがつくとして半年で600万円ほどの利益になるという図式が表されていました。

その時はすでに就職していましたが、もっと給料があったらな、、と感じていた最中、当時はまだインターネットなど普及しておらず、そういった情報も今ほど無かった時代でしたので、思わず飛びついてしまいました。

よく調べもしなかったですね、さっそく電話し、案内と申込書を頼みました。

数日後、郵送で案内申込書が届き、中身を開けてみると、登録料として60万円が必要という記載、、振り込み用紙が同封されていました。

一度は躊躇しましたが、よし、半年後に600万円になるんだったら、、と勝手に皮算用を繰り広げた末、思いきって銀行から なけなしの貯金をおろして振り込みをしました。

合わせて、申込書に住所、氏名、連絡先などを記入し、投函。

一週間後くらいして段ボールに入ったチラシが届けられました。

2000枚くらい入っていたのでしょうか、よし、撒いていくぞ!と鼻息も荒く、自家用車にチラシを積み込み、仕事の行き帰りに適当な地域を見つけては家々のポストへ投入していくのでした。

せっせっと投函し続け、3週間ぐらいかけて撒ききったという感じです。

すると、1通の封筒が届いて、中を見てみると、ゲームソフト通販の会社から、お一人様新規契約がありましたと、2000円(確か)のチャージバック!

おお、これは凄い!このまま続ければ元がとれる!と、自分の中で勝手に盛り上がってきました。

ただし、追加のチラシを取り寄せるのには、チラシ代を支払わなければなりませんでした。

よし、こうなれば投資のつもりでやろうと、2ケース注文しました。

やがて届いたチラシを、今度は最寄りの新聞オリコミセンターに依頼、朝刊と一緒に入れてもらうようにしました。

これも、手数料がかかるわけですが、初期投資だと思い込み、お金を支払いました。

まあ、根拠のないデータベースを鵜呑みにしてしまう私もバカでしたけど、次は何件新規が増えるのだろうと、楽しみに待っていたのですが、2、3ヶ月経っても反応はなし、その後、再び 2ケース注文して、一生懸命ポスティングしましたが、いっこうにレポートが来ない、おまけに最初に新規で来た お客さんのリピートも無し、、1年が過ぎ、仕事のほうも忙しくなってきたので、そのままフェードアウトみたいにな形になってしまい、ついにあきらめてしまいました。

思えば、60万円支払って得た利益は2000円だけ、おまけにチラシの費用と新聞折り込み代とで約1万円のロス、結局 60万以上の出費で終わってしまったという形です。

問題はその後、、家に何件もの怪しいセールス電話がかかってきたのです。「先物取引しませんか」「外貨を買いませんか」「石油のオーナーになってください」などと品を変え、人を変え、聞いたことのない会社名ばかりで儲け話のオンパレード。

さすがにコリゴリしていたので、全て断りましたが、そのしつこさに苛立つほどでした。

しかし、どうして連絡先が分かったのだろうか、、?はあ?、さてはゲームソフト通販会社からの個人情報流出があったな。と、

この時は個人情報やコンプライアンスに関する規制が敷かれる前だったので、もうやりたい放題だったのでしょう。

そして後々に思ったことなのですが、ゲームソフト通販会社、、実は本当はその後も、新規登録があって利益が上がっているにもかかわらず、最初の1回目だけ報告しておいて、後は自分たちの所で収めていたのではないかと、バレないように、、

まあ、あとの祭りですけど、上手くしてやられた!っていう感じです。

みなさん、これは決して他人事ではないというのは、お分かりですよね。

現在に置き換えてみても、紙ベースからデジタルベースに変わっただけで、不安をあおって、これなら必ず儲かる!稼げる!と情報商材などを販売する広告が後をたちません、、全てがそうだとは言いませんが、有料案件に対しては、すぐ飛びつかず、調べたり、じっくり考えてみるべきですね。

有名なバビロンの黄金の法則の一つにもあるとおり「危険や天敵から金を堅守せよ」という鉄則があります。

もちろん、投資をすることも大事ですが、それが価値あるものかどうか見極める目を養うこと、費用がかかる場合は、いくらまでなら損切りしてもよいか一定のラインを決めておく事が重要です。

過去の私みたいにならないよう、気ぃつけなはれ。

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