米軍を不名誉除隊(Dishonorable Discharge)後の再出発の道は険しい
【在日米軍基地周辺限定】「どうしてもアメリカ人と結婚したいの!」という女性達が気をつけるべきこと という記事の続きです。
アメリカ人男性=かっこいいというあまりにもざっくりしたフィルターはざると一緒で、有害な分子がどさどさと流れ込んできます。例えば不名誉除隊(Dishonorable Discharge)させられた元米軍将兵など。
「そういう男性でも構わない。とにかくアメリカ人がいいの」という方は太い実家をお持ちでしょうか?それともあなたご本人が高給取り?米軍を不名誉除隊した者達のその後の人生はどうなるのか簡潔に書きます。それを読んでもあなたは「私が食べさせていくからいいの」と言えるでしょうか。Dishonorable Dischargeという消せない汚点とともに生きていく人生とはどんな感じなのでしょうか。
Dishonorable Dischargeした人間はどんな職に就けるのか
まずこれは最初に断っておきますが、名誉除隊した人ですら民間での仕事を見つけるのが大変です。現役の時に築いたネットワークを使って第二のキャリアの形成までがスムーズにいく人もごくまれにいますが、彼らはだいたい米軍に関係した仕事(公務員やパイロット)に就きます。だけど不名誉除隊(Dishonorable Discharge)したら、もう米軍関係の仕事には就けません。バックグラウンドチェックで即はじかれますから。じゃあどんな選択肢が残されているのかというとCan Being Dishonorably Discharged from the Military Hurt My Chances of Getting a Job? というページを見てみるとこう書かれています。
「仕事を得られるかどうかということに影響はあるかもしれないけど、まったく望みがないわけではない」
民間企業の中には米軍の除隊のカテゴリーに対して無知(あるいは無関心)なため、Honorable Discharge(名誉除隊)以外の除隊はその背景も精査せずにふるいにかけてしまう企業もあるくらいだそうです。例えばMedical Discharge(疾病を理由とする除隊)は不名誉除隊ではありませんが、Honorableではないというだけで書類審査すら通さない企業もあるということです。もちろんすべての民間企業がそういうわけではないと思います。
そこで上記に記したページでは「バックグラウンドチェックのない雇用主を探そう」と書かれています・・・・。それってやばい雇用主じゃないか・・・・。
アメリカではきちんとした企業であればバックグラウンドチェックはするはずですから、社会的に評価の高い企業などは選択肢からおのずとはずれます。ではどんな選択肢が残っているのでしょうか。
夫や知人に聞いてみたところ、あがってきたのが:
1.コンビニ
2.ドラッグディーラー(笑)
3.ショッピングモールの中でお金に触らない、信用をあまり必要としない仕事
4.知人が所有する会社で雇ってもらう
です。バックグラウンドチェックがあったとしても厳しくないところってこんなものでしょうか。
「だったら日本で働けばいい!」はそんなに甘くない
バックグラウンドチェックが一般的でない日本なら、不名誉除隊したアメリカ人にも働き口はかなりあります。贅沢を言わなければ。だけど元米軍将兵でありながら不名誉除隊というレコードのせいで米軍基地での仕事に就けないとなると、選択肢はオフベースになってきます。
英会話講師、日本語が読めなくてもできる工場での単調作業、建設現場、あるいは(特に才能はないとしても)タレント。だけど彼らはこれらの仕事をしていて幸せだと感じられないかもしれません。「私が食べさせていく!」といっても、男性にもプライドがあります。主夫業が天職の人ならいいけど、大の男が家にいても鬱々としてくるだけ、なんていうことも考えられます。森瑤子さんの旦那さんなんてよい例ではないでしょうか。学歴も、これといったとりえもないイギリス人がちゃんと日本で収入を得るために、いくつか事業を立ち上げては失敗を繰り返し、その負債を返すためにひたすら書き続けた森瑤子さん。彼の存在があったからこそ、森瑤子という「バブル時代と寝た小説家」が生まれました。
Do not judge.
不名誉除隊になった経緯は人それぞれであり、それなりのことをしたからこそそういう結果になったとはいえ、不名誉除隊になった人すべてがこういう変質者のような人間とは限りません。
若く愚かな時は、将来のことを考えずに過ちを犯しがちです。その過ちから学んだレッスンには価値はあり、その価値の大きさは不名誉除隊後に人生をやり直そうとしている本人にしかわからないことでもあります。ですから不名誉除隊した元米軍将兵が社会的信用を再び得るためにもがいている姿を嘲るようなことはしたくないものです。だからこそそのやり直すことが難しい人生を妻として一緒に背負うことをあまりにも楽観的に考えるべきではありません。
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