ボーイフレンドの帰国・転勤とともに終わった恋が復活することはあるのか？

このコラムは以下のコラムの続きです。

まさに玉のような米軍将兵と巡り合ってしまったあなた。
優しいしイケメンだし美味しい食事を作ってくれてマッサージまでしてくれる。ベッドでの相性も最高。だけど彼はもうすぐPCS（配属転換＝次の駐屯地へ行くこと）で、プロポーズしてくる気配はない。
「君のことは大好きだけど、結婚は考えられない」
はっきりとこう言って終わらせてくれる男性は本当にあなたのことを大好きなのでしょう。いい加減な男だったらアメリカに帰ろうが他の国へ駐屯しようが時々あなたに甘いメッセージを送って期待を持たせ続けて宙ぶらりんにしても平気なはずです。

一発逆転ホームランの可能性はあるのか

まずは結論から書きましょう。筆者の周りの狭い世界では、残念ながら今のところ可能性は０％です。ボーイフレンドが日本を去った後、3年間遠距離恋愛を頑張って、その後彼が日本に再び駐屯して結婚したカップルは2組知っていますが、ボーイフレンドが離日する時に誠実に別れを告げていった場合、０％です（私の周囲では）。

米軍将兵が相手だと「離れてみてやはり君が必要だとわかった」というパターンがあまりない理由

日本人女性に寄生していきたいろくでなしなら、（元）軍人であろうが民間人であろうが、なんとか日本に戻って来たくて結婚に持ち込もうとするでしょう。ですが現役将兵だと人生設計がきちんとしている人ほど「まだ先のことがわからないのに結婚なんてできるわけない」と思うものです。
例えば将兵が日本を去る理由が"I'm getting out (of the Navy)."だったとしましょう。将校にしろ下士官兵にしろネイビーを名誉除隊して帰国する場合、帰国後はしばらく定収入がないはずです。自分のことだけで精いっぱいなのに将来に期待を持たせるようなことを言えますか？
前回の記事に登場したオーレンさんのように、G.I. Billで大学に通って手当を得るにも、VA（退役軍人省）の仕事ぶりがファンタスティックなせいか、学費援助の申請をして実際にそれを得て入学するまでどんなに早くても数か月はかかります。ですから帰国してすぐに彼らが「必要だとわかるもの」はあなたではなく経済的な安定。それを得られるようになると周りの女性とデートし始めたりして、もしかするとふとあなたのことを思い出すことがあるかもしれませんが、彼の人生になくてはならない女性として思い出されるかどうかはちょっとわかりませんよね。

遠距離恋愛をしても仕事は辞めないで

仕事を辞めるべきではないと思う理由は、誰もが確実に歳をとるからです。歳をとった時、若さは消費されても年齢相応の経験と知識、そしてスキルが積み重なっていれば、それは自分を支えてくれますし、そこそこ経済的にゆとりのある生活ができるでしょう。そして若い頃の経験は後からお金を出して買おうと思っても買えないものです。
だけど「愛する彼と一秒でも長く一緒にいたいから」と正社員のポジションを捨て（ここまでする人はあまりいないと思いますが・・・）、海外に暮らす彼のもとで可能な限り長期滞在し、帰国したら短期バイトを掛け持ちして次の渡航費を稼ぐ、これを繰り返す。こうしてあなたが20代後半になった時、履歴書の見栄えはしますか？「この人を面接してみたい」と採用者に思わせる職務経歴書は書けますか？「サンディエゴで食べたシトラスタコスが美味しかったので、日本に帰ってきてから自分でも再現できるよう努力してみました。それからSilver Strand State Beachで見た夕日の美しさに胸が震えました」は、残念ながら履歴書には書けません。だから仕事を辞めないでください。
それにあなたがもし仮に彼を最優先して短期バイトのかけもちを何度も繰り返して結婚できたとしても、彼とアメリカに暮らすようになった頃、あなたが選べる仕事はどのくらいあると思いますか？"This is not my career. It's just a J O B."という若い子達に混じってファストフードやファミレスで働くのはかなりきついものがあります。
優先すべきは彼と会える時間を作ることではなく、自分の人生の土台を固めることであるべきです。それに頑張って働いて自分のステージが上がれば、出会う人間のレベルも上がるはずです。