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太極拳の3大原則その1

太極拳の三大原則その1  太極拳と呼吸の科学から(p111)抜粋
太極拳は自分が弱い立場であるという事を前提としているから、ほかの武術と違って筋力や瞬発力を鍛えて対処することは考えていない。我々の先達は、このことを「以弱勝強」と伝えている。
弱いものを鍛えて強くして勝ったのでは、「弱きを以って強きに勝つ」とは言えないのだ。弱いものが強いものに勝方法として考えられたことは、まず第1に必ず相手よりも先に動かないことである。自分は相手より後に動き始めることにより、相手の動作の行きすぎを察知して相手を制することができる。これを「後発先制」という。
同じ意味で「後発先至」と表現されることもある。後に発して先に至ると言われると、速度の速さで相手を追い越していくように聞こえるが、実際は後に発して順勢(有利な体制)に至ることであり、大意は同じである。
「以弱勝強」「後発先制」を実現するためには、自分が相手より上回って動くことがないように意識で身体をコントロールして力の出しすぎを制御する技術が必要となる。このことを「用意不用力」という。
この「以弱勝強」「後発先制」「用意不用力」を総称して「太極拳の3大原則」という


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