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泉鏡花記念館企画展「『露宿』を読む:泉鏡花と関東大震災」と金沢ふるさと偉人館企画展「天地人:木村栄がつなぐ天文学」(2023年9月3日)
この日の午後は,金沢歌劇座で石川フィルによるラフマニノフの交響曲第3番を聴いてきたのですが,「9月1日は防災の日。今年は関東大震災100年」ということに触発され,ラフマニノフと同い年の泉鏡花に関する博物館,泉鏡花記念館で行っている,「『露宿』を読む:泉鏡花と関東大震災」を観てきました。
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『露宿』というのは,自宅で大震災に遭遇した鏡花が,公園で二昼夜避難生活を行ったことなど震災体験を書いたルポルタージュ作品。美と幻想の作家と呼ばれる鏡花としては,異色の作品ですが,この作品を切り口として,関東大震災に関する資料を展示した展覧会でした。
実はこの作品を読んだことはないのですが,展示してあったパネルの文章などを読むと,「本職の小説よりも読みやすいかも…」と思いました。作家ならでは,鏡花ならでは観点や表現があり,「これは一度読んでみなければ」と思いました。青空文庫には収録されているので,今度じっくり読んでみようと思います。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000050/files/50787_44691.html
空の雲を見ていると,「ちょっと秋っぽいかな」とも思ったのですが…この日も35度ぐらいでした。変な形の雲が多かったので,色々撮影してみました。
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午後からは上述のとおり金沢歌劇座に出かけていたのですが,その後,金沢歌劇座のすぐ隣にある,金沢ふるさと偉人館に立ち寄り,「天地人:木村栄がつなぐ天文学」を観てきました。木村栄は,鏡花・ラフマニノフよりも3歳年上ですが,ほぼ同世代の金沢出身の天文学者。久しぶりに金沢歌劇座まで来たので,ふらっと立ち寄ってみました。
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天文学的な知識がないので,展示内容についてはよく分からない部分もありましたが,「z項(世界各国の観測データに共通する誤差があることに気づいた木村が発見した補正のための数式)」に至った「当時の雰囲気」や加賀藩の天体観測の伝統などが伝わってきました。木村は岩手県水沢の緯度観測所の所長を務めていましたが,25年間ずっと観測し続けたというのがすごいですね。その時の手書きの「天体観測野帳」の展示がいちばん印象に残りました。
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というわけで,図らずも1870年代生まれの人物の活動や作品に接した一日となりました。
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