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国立工芸館「ジャンルレス工芸展」と金沢21世紀美術館コレクション展2「Sea Lane」を鑑賞(2022年11月19日)

今年の11月の土日,金沢では毎週好天に恵まれています。この日11月19日(土)も快晴。午前中,まず,自転車で国立工芸館まで出かけ,「ジャンルレス工芸展」を鑑賞してきました。

11月上旬,真っ赤だったNTT前の木の葉っぱもすっかり落ちていました

コロナ禍以降,工芸館に行く時は,Webサイトから予約後出かけていたのですが,この日はふらっと出かけ,ふらっと観てきました。良い感じの混み具合の中,ゆったりと観てきました。

展示されていた作品は所蔵品ばかりで,「ジャンルレス」ということで,実質的にはコレクション展と同じような内容だったと思いますが,さすがに洗練された作品ばかりだと思いました。特に現代アート部門の洗練された美しさのある作品がどれも良いなぁと思いました。

以下,何となく気になった作品・風景を紹介します。

今回,ポスターなどのデザイン作品もかなり展示されていました。
レトロな窓の外の紅葉も奇麗でした。
何とも言えない質感ですね。
本をデザインした作品↑↓がいくつかありました。
拡大すると数字が見えました。今回観た作品の中でいちばんきれいだなと思った作品です。
この辺は,21世紀美術館でも所蔵していそうな雰囲気の作品です。
どこかクリスマスのリースを思わせる作品
漆でできた作品。この黒色の深さや艶は本物をみないと伝わらないですね。
展示を見終わった後,入口から見える景色

その後,広坂を降りて,金沢21世紀美術館に行きました。

ムシロの縁を奇麗にカットしていました。

広坂では,「ムシロ」を設置中でした。この作業も「冬支度」の一種で,季節の風物詩だと思いますが,誰も何も言わないですね。風物詩というほど長閑なものではなく,このムシロがないとこの坂は危険ということなのかもしれないですね。

21美では,コレクション展2「Sea Lane」を観てきました。

こちらは沖縄など「島」に注目した展覧会でした。国立工芸館以上に沢山のお客さんが入っており,じっくりと観られない展示室もあるほどでした。

その中で印象に残ったのは(今回はほぼこの展示を観ただけという感じになりました),ミヤギフトシ「How Many Nights」という映像作品でした。美しい文学に浸ったような気分になる37分もかかる,短編映画といった感じの作品でした。Webページによると,「女流作家のロマンスを軸に、戦争によって大切な人との別れを経験した女性たちがそれぞれの境遇と思いを日記につづる物語」ですが,途中から観たので(展覧会の映像作品の場合,大体そうなりますね),どういう展開なのかよく分からず観ていたのですが,その詩的な雰囲気と映像が美しく,しっかり全部観てしまいました。

この映像作品では,ピアノ音楽がいくつか出てきていたのが特徴でした。ラヴェルの「夜のガスパール」の中の「オンディーヌ」,クララ・シューマンの曲(曲名はよく分かりませんでした),そして,シューベルト(多分,リスト編曲)の「セレナード」などを使っていました。この中の「セレナード」は,ラフマニノフによる古い録音。これが,ものすごくロマンティックな気分のある演奏で,すっかりはまってしまいました。映像とは別に,もう一度じっくりと聞いてみたいと思いました。

今回の展示の中でいちばんインパクトのあったオブジェ
本の上に塩の結晶と羽が刺さっている作品。不思議と「刺さってくる」作品です。
シンガポールの風景の動画の作品。景色を90度回転させ,モニターを沢山つなげています。
段ボールの中に映像を投影。この作品,以前にも観た記憶があります。
21美の窓の外の風景も晩秋になってきましたね。
タレルの部屋には気持ちよい空気が入っていました。

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