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「世界を変えた書物」展 金沢展(金沢21世紀美術館, 2022年10月21日)

本日の午後は,金沢21世紀美術館で始まったばかりの「世界を変えた書物」展を観てきました。実は,昨晩は楽しみにしていたオーケストラ・アンサンブル金沢の定期公演に行き損なってしまい,週末の疲れと合わさってがっくりと来ていました。今日はその気分転換の意味も込めて出かけてきました(そうでなくても,金曜夕方に美術館に行くのは良いものです)。

本日も金沢は快晴

この展覧会は,金沢工業大学図書館の科学と工学の稀覯本コレクション「知の曙文庫」を基にした企画展示で,2012年に金沢で開催後,全国数か所を巡り,各地で大好評を博してきました。私自身,2012年の展示(同じ21美でした)も観ているのですが,「本物のインパクト」は素晴らしく,今回10年ぶりに金沢に戻って来たのを機にもう一度観に行くことにしました。

この展覧会は撮影可でした。

「知の壁」という導入の展示を通り抜けると,「知の森」になります。この部分がメインの展示です。科学・工学分野の稀覯本140冊(初版本ばかり)が展示ケースに入れられて,ゆったりと並べられているのは壮観です。グーテンベルクの活版印刷が始まって間もない頃の本が今も奇麗に残っているのが嬉しいですね。コペルニクス,ガリレオ,ケプラー,ニュートン,デカルト,ライプニッツ…科学史の教科書に載っているような科学者たちの主著が次々と出てきました。展示構成は,金沢工業大学建築学科の宮下智裕研究室によるもので,学生のアイデアも入っているというのも良いですね。

ニュートン
コペルニクス
ケプラー
デカルト
言うまでもなくレントゲン
広島に投下された原爆の影響を示す図

知的な気分を盛り上げるような,「言葉」が所々出てくるのも特徴です。ワクワクしながら,知の歴史をたどっているような気分にさせてくれます。

触ることのできるレプリカも展示されていました。

今回の展示ですが,前回よりもさらにパワーアップしていました。市民ギャラリーの地下の展示室も使って,レオナルド・ダ・ヴィンチの思考の過程を示す手稿をずらっと展示。これもまた壮観でした。

地下の展示室

この展示室の手稿自体は撮影禁止でしたが,万能の天才・レオナルドの頭の中を見せてくれるような面白さがありました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの年表

そして,これがいちばんの驚きですが,入場無料。必然的にグッズでも買おうかなという気になります。それを見越してか,グッズも大変充実。さすがにやや高めの価格設定なので,気軽に買えない感じでしたのが,記念にTシャツとクリアファイルを購入。Tシャツは来年の夏にでも着てみようと思います。

図録は,この10年ずっと出版が期待されていたもので,小学館から発売されています。パラパラと眺めているうちに欲しくなってきたのですが,書店でも買えるかなと思い,会場では買わず,その後,市内の某書店で購入。「展覧会をより楽しむために」というガイドが付いていたので,これを読むともう一度行きたくなるかもしれませんね。

右側が図録。チラシと同様のデザインです。
すっかり夕暮れになっていました。



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