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石川県立美術館特別展「まるごと奈良博:奈良国立博物館 至高の仏教美術コレクション」(2024年8月13日)

既に半月以上前ですが,8月13日に石川県立美術館で特別展「まるごと奈良博 奈良国立博物館至高の仏教美術コレクション」を観てきました。子供向けを含め解説が豊富で展示品は撮影可。さらには「推し仏」投票を行うなど過去の県美の展覧会にはなかったようなオープンな雰囲気。お盆期間中ということで大勢の人が入っていました。

自分の好みを探しながらアクティブに観た後,それをSNSで発信することも想定されている展覧会。自分好みの曲を集めたプレイリストを作るような感覚で楽しめる展覧会だったと思いました。というわけで私の好みですが,シンプルな如来像に加え,如意輪観音菩薩坐像の不思議なポーズに惹かれました。次の像です。

以下,色々写真を撮ってきたので,写真に解説を付ける形で展覧会の内容を紹介しましょう。

展示は4つの展示室を使い,10章に分かれていました。一般向け解説に加え子供向けの解説も充実(一般向けの解説は「出品目録」にも同じことが書いてあったので,もっぱら「子供向け」の方ばかり読んでいました)

お釈迦様誕生の立像。フィギュアのように小さい展示でした。

国宝の「金光明最勝王経」。奈良時代のものですが,金色が綺麗に残っていますね。

奈良博にはいろいろキャラクターがいました。その出典となっている作品のところにキャラクターも登場していました。「しろぞー」ということで,白い象です。

このリアルに痩せ細った釈迦立像。妙に惹かれました。

第4章は密教の世界。言葉以外の要素が重視され,色々なマニュアル的な仏像・仏画が増えてきて,ますます多彩な展示になっていました。

「胎臓図像」という仏画。何か鳥獣戯画のような趣きもありますね。

密教といえば曼荼羅ですね。

妙に可愛らしい阿弥陀如来像。家庭用(?)に欲しいかもと思いました。

五大明王像。それぞれのポーズが独創的で見ているだけで楽しいですね。

国宝の「牛皮華鬘(けまん)」。牛の皮ということで,質感が独特な感じでした。

この「あおじし」は,オリジナルの像が既にキャラクターっぽいですね。

どうみても矢印ですね。

欲望を壊す「三鈷杵」。これも一つ必要かもしれません。

室町時代版「お道具箱」ですね。

案内サインも親しみやすいデザイン。

色々見た後だと,シンプルな仏像も良いなと感じました。阿弥陀如来坐像です。

地蔵菩薩立像です。

地蔵・龍樹菩薩坐像。2体セットです。

国宝「薬師如来坐像」。なで肩とシンプルな美しさが良いですね。

推し仏投票で人気があるのが「伽藍神立像」。大黒様が走っているのと勘違いされていたもの。「これか!」という感じで大勢の人が見ていました。

別の角度から撮影。いい表情です。

毘沙門天立像

今回は通常は常設展を行っている展示室も使っていました。

愛染明王坐像。結構小さな像でしたが,全体がギュッと引き締まっている感じ。この赤い色を見ていると元気が出ますね。

両腕が失われている国宝「十一面観音像」。ミロのヴィーナス的な美しさがある感じですね。

線描が美しい「東大寺戒壇院扉絵図」

南無仏太子立像。今回の展覧会のチラシのセンターにいる像ですね。本物の子供のような雰囲気がありました。

最後は北陸ゆかりの展示。

全体のシメは,埴輪犬。古墳時代の像です。

という感じで,写真を撮りながら楽しんできました。それにしてもこの「奈良博」のポスターやパネル。8月末まで,金沢市内の至る所でよく見かけました。広坂交差点のパネルでは記念撮影もできるようになっていました。

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