正解は1つしかないと思ってた

こんにちは。まきこです。

大学病院をやめて海外留学エンジョイ中なはるかと、薬局後継をやめてクリエイター活動中のまきこ。道を外れちゃったアラサー薬剤師2人が週替わりでお届けする、はるまき交換日記。

今週はわたしがお届けします。



今回もまた、過去にさかのぼってのお話です。

どうして薬剤師になったの?

薬剤師のお仕事、夢と現実

・正解は1つしかないと思っていた(今回はここ)

・心の中にある「当たり前」を壊してみた

・正解のレールから外れてみた


先に書いてくれた、先週のはるか日記↓

大学病院に就職し、たくさんの我慢をして萎縮しながらも、キャリアアップし続けることだけが「正解の人生」だと、辞める決断ができずにいた、はるかちゃん。

当時リアルタイムでも話を聞かせてもらっていましたが、あの頃のはるかちゃん、今とは全く異なる考えを持っていたし、それによって自分を縛っていたなぁと思います。(人のこと言えないけど)


薬局に就職したわたしもまた、彼女と同じく「正解の人生」と「自分の人生」の間で葛藤することになりました。





正直にいうと、今回の内容は書くのもしんどかったし、あまり公開もしたくないです。笑


でも、もしこの先、わたし達と同じように「正解の人生」に苦しむ誰かがいたとして、この交換日記に出逢ってくれたなら、
 “人って、人生っていつからでも変えられるんだな” 
と知ってほしいから、もがいていた過去を掘り起こして、ここにひっそり、書き残しておきたいと思います。



正解は1つしかないと思ってた まきこ編


薬局薬剤師は、患者さんの暮らしのそばで健康を後押しできるし、直接「ありがとう」の言葉ももらえる。薬の専門家として、一生役に立つステキなお仕事!

頭ではそう考えているのに、


薬局という緊張感のある職場や、同じ場所に毎朝通い続けることに息苦しさを感じたり、さらには薬剤師のくせに自身の薬嫌いにも気付いてしまったわたし。


だけど、はるかちゃんと同じで、

「じゃあ今すぐに辞めよう!」

と簡単に決断することはやっぱりできなくて。


物心がついた頃からずっと、薬剤師になるんだって、それが唯一の「正解の人生」なんだって思って生きてきたのに、辿ってきたそのレールを、アラサーになった今更、外れるなんて考えられない。
薬剤師としてキャリアアップして、いずれは両親の営む薬局を継ぐことこそが「正解の人生」だし、そうじゃなきゃ “みんな” が悲しむ。

そんな風に、何度も自分に言い聞かせてた。


言い聞かせれば言い聞かせるほど、それが、苦しかった。




「いつでもおまえに薬局やるからな」

と言ってくれる、お父さん。


「薬剤師になれていいなぁ、夢の職業よ」

と憧れてくれる、お母さん。


「良い跡継ぎがいて、ご両親は幸せね」

と誇ってくれる、祖父母や他の親戚たち。


「働く場所に悩まなくて良くて羨ましい。親と働けるなんて幸せだね」

当時は就職氷河期だったから、友人たちもそんな言葉をかけてくれた。




みんなが前向きな気持ちで言葉をくれているのも分かってる。それなのに、その言葉を前向きに受け取れない自分が情けなくて。

こんなに恵まれた環境なのに、そこで「正解の人生」を器用に、前向きに受け入れられないなんて、わたしは人として未熟だ。不完全だ。

自分で自分に、自身を責める言葉をたくさん、たくさんかけていた。





道を外れた今、もし時空を超えてあの頃のわたしに会えるなら

「何をもって “正解の人生” なの?それは、誰にとっての正解?」

「どうして不完全だと思うの?不完全は、いけないことなの?」

そう、問いかけてあげたいな。



***

あまり明るくない物語をここまで読んでくださって、ありがとうございます。

自分自身で作ってしまった「正解の人生」に苦しめられたわたし達でしたが、いよいよ次回からはそれを壊し始めます。


もし今、あなたの周りにも、あなたを悩ませる「普通」や「当たり前」が存在するのなら、それはもしかしたら、手放した方が楽になることなのかもしれません。

わたし達の人生に重ねて、いっしょに向き合ってもらえたら嬉しいです。



では、フィリピンから帰国したてほやほやのはるかちゃんへ、交換日記を繋げます!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?