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第三回コラボ祭り【スピンオフ】『Guardian』

※ アナザーアース設定の2次創作です。
※ 内容と文章を大幅に簡略化してます。不足部分は、ご自由に想像してください。(丸投げ)
※ 導入部全部省略して、いきなりバトルシーンです。ヴィラン(強い)と戦闘中です。

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 立て続けに放たれた砲撃が、空気を切り裂き爆ぜ飛んだ。
 とても見ていられない……!
「もうやめて!」
 思わずテディ・ベアは叫んだ。
 常人では考えられない程の反射神経で、ヴァイスイーフがヴィランの火炎砲撃をかわし続ける。掠めた炎が髪を焼き、肌を焦がした。強烈な攻撃は掠めただけでもダメージが蓄積されていく。
 それでも躊躇う様子はなく、狙い定めた敵へと真っ直ぐに突っ込んで行く。
 一度でも、ほんの僅かでも避け損なえば、おそらく命はない……!

 まるで小さな子供だ。テディ・ベアはそう思った。
 怖いもの知らずゆえの無謀さ。命の大切さを知らないゆえの冷酷さ。
 テディ・ベアには、戦いに突き進むヴァイスイーフの姿がまるで幼い子供のように見えた。

 あと数歩で、ヴァイスイーフの剣がヴィランを切り裂く……
 その時、ヴィランが振り上げた砲身が真正面に相手を捕らえた。ヴィランが叫ぶ。
「死ね!!」
 避けられない事を、誰もが理解した。
 瞬間、テディ・ベアは強くイメージした!物質を変える力!
   ――花火!!
 爆発する。音立てて火花が四方に弾け飛ぶ。
 火花を浴びバランスを崩しながら、ヴァイスイーフは振りかざした剣を敵に叩き付けた。切り裂かれたヴィランの砲身と装甲が揺らいで消失した。
「ぐあっ……!!」
 叫び声を上げ、ヴィランが仰け反った。
 ダメージを受け攻撃手段も失ったヴィランは逃走する道を選んだが、消耗したヴァイスイーフにそれを追う余裕は無かった。

 地面に膝をついたままのヴァイスイーフの前に、テディベアが駆け寄った。
「馬鹿!!無茶をして、もう少しで死ぬとこだったじゃない!」
 ヴァイスイーフは目を瞬いてテディ・ベアを見上げた。
「……」
 いけない……幼く思えた印象のまま、子供を叱るように怒鳴ってしまった。我に返ってテディ・ベアの頬が赤くなる。
 恐る恐る相手の顔を見ると、無言の金色の瞳と視線がぶつかった。
 少しの沈黙。やがて、ヴァイスイーフがつぶやいた。
「……ごめんなさい」
「!」
 素直に謝られてしまいテディ・ベアの方が驚いた。けれど同時に、漠然とした推測が確信へと変わった。
 やはり本体は……本当に「子供」なのだ。
 他人と話さないのは、多分、会話の仕方を教わらなかったから。無表情に見えるのは、表情の作り方を知らないだけ。
 そう考えると、今までの行動が全て納得いく。
 変わらないヴァイスイーフの表情は、最初とほぼ同じに見える。けれど今のテディ・ベアには、まるで幼子が母親に縋るような表情に感じられた。
 思わず手を伸ばす。目の前の頭を、ぽんぽんと軽く叩いた。
 少し丸くなった金の瞳が、テディ・ベアを見上げる。彼女は笑いかけた。
「もう危ない戦い方をしては駄目。傷ついたら私が悲しいわ。わかった?」
 見つめる視線が戸惑ったように揺れたあと、銀色の頭が小さく頷いた。

 テディ・ベアがヴァイスイーフを手懐けてしまった。テディ・ベア、凄え。……そんな話がアストロ内に流れるようになるのは、その後の事である。

#コラボ祭り #アストロノーツ #アナザーアース #スピンオフ


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