スミレはスミレ / 岡潔
私は数学なんかをして人類にどういう利益があるのだと問う人に対しては、スミレはただスミレのように咲けばよいのであって、そのことが春の野にどのような影響があろうとなかろうと、スミレのあずかり知らないことだと答えて来た。
私についていえば、ただ数学を学ぶ喜びを食べて生きているだけである。
『春宵十話』(岡潔)
おそらく自己啓発本の類にも多数掲載されているであろう、数学者、岡潔の言葉だ。
ヘッダの写真はスミレではなく梅である。
えーと…梅だよね?
まあいい。
世間のあなたへの関心など、その程度なのだ。
だからスミレはただスミレのように咲けばよい。
それが、結局はあなたと世界の両方を楽しくする。
あなたの御寄附は直接的に生活の足しになります。