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わからない

自分が何かできないとき

『わからない』と言う人が多い。

わからないからできないんだと。

世の中、大きく分ければ
『わかっていること』と『わからないこと』の2つしかないと思う。

そしてわかっていることなど砂浜の砂一粒ほどしかなく、わかっていないことは海の面積ほど大きい。

すれ違う人の年齢や名前などわからないし、
流した水がどこにたどり着くのかもわからない。
今、口にした食べ物は誰が作ったのか、今着ている服はどこで作られたのか、わからないことしかないのが人生だ。

でも、その中でわずかにわかっていることがある。

そのわかっていることの中で誰しもが生きている。

わからないことよりも、わかっていることの方が何倍も価値があるからだ。



もし、あなたが赤髪の誰かに恋をしたとする。

その人の名前や年齢など、全くわからない。

だがあなたはその赤髪の誰かと仲良くなりたいと思った。その人のことを深く知りたいと思った。

あなたはどう声をかけるだろう?

『すいません、誕生日いつですか?』
『すいません、職場ってどこですか?』

そんなことを聞くだろうか。

『どうしてそんなことを聞くんですか?』

と返されたあなたは

『わからないからです』

と答えるだろうか。

わからないことよりも、わかっていることに価値がある。

『その赤髪、ステキですね』

最初はそれでいい。

わかっていることから歩みよればいい。

赤色が濃いなら最近色を入れた可能性が高い。
それがわかっているならそこからまた近づけばいい。

『それ、染めてどれぐらいですか?』

『結構経ちますよ、2週間ぐらい。』

『え、2週間でそんな発色保てるんですか?!』

『マニパニってやつの新色なんですよ』

『え、自分で入れたんですか?!』

わかっていることから歩みよれば、次の一手が見えてくる。

わかっていることを大事にすること。

わからないを求める人は、

わかっていることを大事にしない人。

たとえ名前を知らなくても、たとえどんな仕事をしてるか知らなくても、

赤髪がステキというだけで人とは仲良くなれる。

その話をするだけでその人が良い人か悪い人かはわかる。

だが、質問に答えてもその答えは聞き流し、
また次の質問をしてくる人と仲良くなれるか。

『その赤髪、染めてどれぐらいですか?』

『結構経ちますよ、2週間くらい。』

『へー、今からどこ行くんですか?』

こんな人とは仲良くなれない。

僕らには少ない範囲でしかないが、わかっていることがある。

そのわかっていることの中から、またわかってくることがある。

わかっていることが自分にとって受け入れにくいことだとしても、

それが自分の目の前にある答えなら、

目を逸らしてはいけない。

目の前でわからないことが起きたとしても、

わかっていることから対処していくしか方法はない。

わからないことがあるのは、
恥じるべきことでも焦ることでもない。

わかっていることを大事にしないことが
自身の未熟さだと思った方がいい。


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