レディエッセ注入の成分と効果について

こんにちは。今回は、主に輪郭形成術で使われる「レディエッセ」の成分や効果をテーマに書いていきます。施術の際は、注射器を用いてレディエッセを皮膚の深層へ注入するのが一般的です。

なぜ皮膚深層であるかというと、レディエッセはヒアルロン酸などのフィラーと比べて硬さがあり、浅い層に注入すると、凹凸が生じたりしこりが現れる可能性があるためです。

硬さと粘性を備えたフィラーであることから、レディエッセは輪郭形成に限らず中度~重度の深いシワを補い目立たなくさせる施術でも用いられるケースがあります。

レディエッセの成分について

カルシウムハイドロキシアパタイトという固形物が主成分です。レディエッセ注入では、Caハイドロキシアパタイトを微細な粒子状態に加工しジェルで包み粘弾性を持たせて、フィラーとして用います。

Caハイドロキシアパタイトは歯科や形成外科において長年使用されてきた医療材料であり、生体適合性に長けたカルシウムとリン酸から成る物質で、アレルギー反応が生じにくいという性質があります。

またCaハイドロキシアパタイトは骨を作る成分でもありますが、施術で注入した際に骨となり残り続けるのか?という質問をよく受けますが、皮下の骨組織内部へ注入しない限り骨を形成することはありません。

注射器程度の医療器具では骨の内部へレディエッセを注入することは不可能なので、施術者が誤って骨の内部へ注入するという心配も不要と言えます。

レディエッセ注入の効果について

レディエッセ注入は、ジェル成分が吸収された後に、Caハイドロキシアパタイトがしばらく残留し続けることで輪郭形成などの作用を生み出します。

ジェル(水分・キャリアジェル)自体は、Caハイドロキシアパタイトを皮内に注入するための役割としての成分なので、持続性はほとんどありません。ジェルは術後すぐに体内吸収され消退します。

Caハイドロキシアパタイトも術後はゆっくりと体内の酵素により分解され消えていきます。メーカーによると持続期間は約10カ月~1年半程度です。

レディエッセは分解剤が存在せず、HA注入のようにヒアルロニダーゼで溶かして分解することができないフィラーです。

しかし、ヒアルロン酸よりもしっかりとした硬さのあるフィラーで、顎や鼻などしっかりと形を保持したいパーツの輪郭形成においてアドバンテージがあります。また、その硬さを活かして、ほうれい線などの深いシワ治療として選択されるケースもあります。

主成分は美容領域で使用される以前に、歯科や形成外科の分野で長年使用されてきたという安全性に係る臨床データの多さも特徴です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?