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詩集

155
詩、ポエム、詞のタグが付いた投稿を一つにまとめたものです。
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2023年12月の記事一覧

光る公園

月もない暗夜
ひび割れのような
亀裂からこぼれる
黄色い光

灯のない公園
輝く砂場
遊ぶ遊具
今は真夜中

眩しい光
無垢な魂

誰もいない公園
壊れたブランコ
揺れるシーソー
過去と現在

眩しい笑顔
いつものメンバー

夜霧と追憶

嘘吐き

正直誠実良識のある世界で
頭ひとつふたつ
飛び出るための嘘
良いも悪いもない
魑魅魍魎が跋扈する世界で
人間らしく生きるための必要悪

ドーピング
チーター
嘘吐き
バッファー

普通の何の面白みもない凡夫
全て置き去りにするライアー
斬られる前に
撃たれる前に
吐かれる前に
吐くライライライ

ドーピング
チーター
嘘吐き
バッファー

誰かが嘘を嘘と証明してる間に
更なる嘘を重ねて逃げ切る

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海が睨む

窓辺に立って
海を見てる

静かに腰を下ろす
遠くの雲が黒くなる

遠雷

岸辺に立って
海を見てる

かすかに気温が下がる
水面に波紋が広がる

時化空(しけぞら)

海が睨む

何も得ないなら

手を離せ
伸ばした指を
すぐさま握り込んで
胸を叩け
少し上げた顔を
両手で叩いて

何も得ないなら
いますぐ飛び出せ
終わるつもりなら
いましかないぜ

ただの虚勢さ

手を見つめ
握った拳を
少しだけ緩めて
膝を叩け
震え出す地面を
踵で鳴らせ

全て捨てるなら
どこでも同じさ
未来がないなら
いまでもいいさ

それも虚勢さ